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「朱夏―警視庁強行犯係・樋口顕」

朱夏―警視庁強行犯係・樋口顕 (新潮文庫)


今野 敏著・新潮文庫
警視庁強行犯係・樋口顕シリーズ2作目。
ミステリーなので、犯人は誰か、どうやって追い詰めるのかという基本路線は踏襲しつつも、樋口の社会論、世代論が胸を打つ。前作で仲良くなった荻窪署の氏家とのやり取りが、実は物語の本質のような気がします。
今回は、突然の妻の失踪事件。読者は誘拐だと分かるが、樋口にとっては、何故いなくなったのか皆目見当がつかない。
おりしも警備部長あてに謎の脅迫状が届き、その捜査本部が週明けに立つことになる。週明けからは間違いなく忙しくなる。その前に何とか自分で妻を見つけようとする樋口。ひとりでは限界を感じ氏家に助力を頼む。突然襲った危機に直面して、樋口に対して前作よりもより人間的な内面を感じます。

 タイトル「朱夏」は、前作「リオ」が女の子の名前だったので今回もそうかと思ったら違いました。
 古代中国の陰陽五行思想で、春夏秋冬に色をあてられて、
 青春(せいしゅん)
 朱(赤)夏(しゅか)
 白秋(はくしゅう)
 玄(黒)冬(げんとう)
 といいます。
 その「朱夏」。
 今の大人はいつまでも青春から離れたがらない。でも人生で最も楽しく充実するのは朱夏の時期。私は朱夏も晩年、そろそろ白秋にさしかかる感じか…。

 最近は昔よりも寿命が延びているから、青春といっても30代前半くらいまでは青春といってもよいかもしれませんが、それ以降50代前半までが朱夏とすると、振り返ってみるとこの20年くらいがやっぱり青春時代よりも充実していたと思う。
 
 まだまだ朱夏楽しんで、白秋を迎えたいなぁ。あ、これも執着かもね。

 

朱夏―警視庁強行犯係・樋口顕 (新潮文庫)

朱夏―警視庁強行犯係・樋口顕 (新潮文庫)

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