東京国立近代美術館 2019.07.02(火)- 2019.10.06(日)
宮崎駿が稼いで、高畑勲が蕩尽する。スタジオジブリは、アニメーションの可能性を極限まで追求する高畑勲の為に作られたスタジオだと改めて実感する展覧会でした。
高畑の演出は常に製作期間や予算を度外視して完璧を求めます。だから一見すると「なんかすごいけど、面白みに欠ける」。しかしながら、細部に目を向けても破綻がないので、どんなに年月が経っても古びることがない。
高畑勲の監督作は以下の14作
太陽の王子ホルスの大冒険(監督・演出)
パンダコパンダ(監督)
アルプスの少女ハイジ(演出)
母をたずねて三千里(演出)
赤毛のアン(演出・脚本)
未来少年コナン(一部演出・絵コンテ)
セロ弾きのゴーシュ(監督・脚本)
じゃりン子チエ(監督・脚本)
柳川堀割物語(監督・脚本)
火垂るの墓(監督・脚本)
おもひでぽろぽろ(監督・脚本)
平成狸合戦ぽんぽこ(監督・脚本)
ホーホケキョとなりの山田くん(監督・脚本)
かぐや姫の物語(監督・脚本)
何気にほとんど見ています。監督作で一番好きなのは「セロ弾きのゴーシュ」。実は、「ホーホケキョとなりの山田くん」も結構好き。「太陽の王子ホルスの大冒険」は、まさに原点で、その後の宮崎駿に大きな影響を与えています。実写映画「柳川堀割物語」とTVシリーズ「赤毛のアン」だけ観ていません。
「パンダコパンダ」は東宝チャンピオンまつりのプログラムのひとつで映画館で観たなぁ。40年以上経っても主題歌のサビが唄えちゃう。
日本のアニメーションが世界に冠たるものになっているのは、高畑勲の存在が大きい。初期作品から監督/演出作を時系列で振り返る事ができる。
もう一度高畑作品を観たくなることうけあい。
音声ガイドナビゲーターは、NHK連続テレビ小説「なつぞら」に坂場一久(高畑勲さんがモデル)役で出演中の中川大志さん。
「なつぞら」好きなら必見の回顧展です。