今回の千葉の台風被害を受けて、電柱の地下化を叫ぶ人がいますが、実は地下化の技術はあるけど敢えてしていないということを以前聞いたことがあります。
電信柱だと電線が切れたり、交換したりという作業が地下に電線を埋設するよりも格段にやりやすい。断線個所も判明しやすい。これらは、地震災害をベースに考えられたもので、今回の停電被害はまったくの想定外の規模。
電柱が倒れたり、電線が切れる程度なら、復旧はさほど大変ではない。今回の台風で、いろいろなものが飛ばされ、まずはその撤去に時間がかかってる。
しかも本来倒れるはずのない高圧鉄塔まで、まるで飴のように倒れた。「ゴジラ」第1作の熱線で溶けたみたいに。
更にその被害が広範囲すぎ。通常電線が切れ送電ができない場合、迂回線を使って目的地まで電気を届けることができる。迂回している間に電線を修理して通常の状態に復旧するという手はずがとられる。しかし今回は迂回すらできないほどの被害の広さ、大きさだった。
いずれにせよ、電気がないと暮らせない。
「北の国から」の第1話で、いきなり北海道の山奥に連れてこられた純君は五郎さんとこんな会話をします。
純「電気がない!?電気がなかったら暮らせませんよ!」
五郎「そんなことはないですよ」
純「夜になったらどうするの!」
五郎「夜になったら寝るんです」
世の中のほぼすべての人は、純君派。
既に電気のある生活が当たり前になり、電気がある事を前提に人は暮らしている。電気のない生活にはそう簡単に戻れません。
そうじゃなければ高層マンションには住めませんね。