在宅勤務中にポチッた本。
高嶋哲夫さんは常々小松左京のディザスター小説の後継者だと思っております。
これまでも大震災を描いた「M8」
津波災害を描いた「TSUNAMI」
巨大台風に襲われた東京を描いた「東京大洪水」
など、かなり綿密な取材、研究をした上で物語世界を作り上げ、真に迫る予測小説を描いてきました。
「首都感染」は2010年初刊ですから今から10年前。
2009年頃、世界的な流行を見せた鳥インフルエンザ(H5N1)ウイルスが大流行したら…という想定で書かれていますが、まさに現在の新型コロナウイルスの大流行をなぞっているような内容。
違うのは、ウィルス罹患の感染率と致死率がコロナよりも高いという事くらい。
ウイルスの爆発的感染で、世界中がパニックになる中、日本はかろうじて感染拡大を免れている。しかしいよいよ危険な状態となり環状八号線より内側をロックダウンする。
続々と発生する陽性者とそれに立ち向かう政府、そして現場の医師看護師。それでも感染拡大は止まらない。
今日も東京は165人の感染者が出ています。
経済との共存というよりも、経済優先に舵を切り、更に旅行補助をして人の移動を促進するキャンペーンをやろうとする政府。
どっちが小説なのかわからなくなります。
「ここでは喜劇ばかり流行る」
せめて政府くらいは小説位に真面目に英断を下してほしいものですが…。
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