午後休取って観ちゃいました。
洋画は原則として”字幕派”なんですが、近くの映画館、字幕は1日2回だけ、吹替は1日4回とちょうどいい時間にやっていたのは吹替版しかなく、仕方ないので吹替版を。映画館で吹替版を観たのは初めてかも。TVでは最近でこそBSは字幕が主ですけど、昔、TVで洋画をやる時は吹替が当たり前。今も地上波は吹替版の放送なので、考えてみればそこまで吹替を避ける必要はなかったですね。吹替版のラストは吹き替え用のスタッフロールと日本版主題歌とか流れてちょっとお得な感じw
さて「ゴジラvsコング」。
レジェンダリー版のモンスターバースシリーズ。2014年の「GODZILLAゴジラ」2017年「キングコング髑髏島の魔神」2019「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」に続き4作目。
ゴジラは日本を代表する怪獣王、対するコングは、アメリカを代表する怪獣、というか巨大な猿。
日米を代表する怪獣対決という図式は、1962年東宝で、創立30周年記念作品として「キングコング対ゴジラ」が作られていて1000万人を超える大ヒットしています。
久しぶりのキングコング対ゴジラ、期待しない方がおかしいw
日本のキングコング対ゴジラは、視聴率アップの為に南の島から連れてこられたものの、番組の視聴率アップにつながらなかったばかりか、北極海で氷漬けにされたゴジラを目覚めさせてしまい、日本各地を舞台に両者相まみえ転戦するという、”怪獣プロレス”を主軸にした痛快作品。
シリアスな怪獣映画が良いと思っていた私的には、いまいちだと思っていました。
今回の「ゴジラvsコング」の人間ドラマは、これまでのモンスターバースシリーズを踏襲し、私好みのシリアスな人間ドラマを絡めているものの、”コレジャナイ”感が…。
3ラウンドあるゴジラ対コングの戦いは、海に陸に都市にCGを駆使して本物の生物同士が戦ってるカタルシスを感じることができ、これは映画館の巨大なスクリーンで見るべき映画って感じです。ところが、人間側のドラマが薄すぎる。薄いのならば日本版のように徹底的におちゃらけに徹した方が逆に怪獣プロレスを純粋に楽しめます。
前作で重要なキャラクターだった芹沢猪四郎博士(渡辺謙)の息子という設定の小栗旬もなんだかよくわからない。メカゴジラが唐突に出てきますが、造形的には日本版のメカゴジラの方が好きですね。「ゴジラ対メカゴジラ」「-vs-」「-×-」すべてメカゴジラかっこいい!
ゴジラにしてもコングにしても、人間側は自然の驚異としての側面が大きい。地震や台風と一緒。それを制御しようとすることで大きなしっぺ返しを食らう。結局人間の力なんてちっぽけなものっていう哀愁が大切。
62年の「キングコング対ゴジラ」でさえ、コミカルな人間側のドラマだけでなく、最終的には2怪獣の戦いを呆然と見守らざるを得ない人間というのをちゃんと描いている。
怪獣プロレスの側面から見た場合、さすがに50年近くたっているのとハリウッドのCG技術でその迫力は今回版に軍配。コングやゴジラの表情、動き、一切言葉のない2怪獣の感情まで手に取るようにわかります。
ドラマ部分はともかく、久しぶりのゴジラ対キングコングの大暴れを大きなスクリーンで見る。そこだけに注目すれば見る価値はあります。これは家のTVでは味わえないです。