1977年角川映画で前年の「犬神家の一族」に続く第2弾。
音楽は「犬神家ー」と同じ大野雄二が続投しています。ちなみに角川映画第3弾の「野性の証明」も大野雄二が手がけています。
「犬神家ー」と「野性ー」はサントラ買っていたのですが、「人間ー」は、劇中冒頭で殺されるジョニーヘイワード役のジョー山中が歌う主題歌「人間の証明のテーマ」は持っていたし、いいかなと思って買っていませんでした。
先日、毎週聴いているレコード喫茶ふわふわで大野雄二特集をやっていて、そういえば「人間ー」のサントラ買ってなかったと思い衝動的にぽちりました。
「犬神家―」と「野性ー」よりも、大野雄二らしさが出ているなと思います。
「犬神家ー」は初めて映画音楽を引き受けた気負いがあり、大野雄二さというよりも「犬神家ー」の世界観が強烈。勿論それはそれでよいし、この3作の中で一番聞いているサントラです。でも「人間ー」は、舞台の半分がニューヨークなこともありますが、ジャズ、フュージョンっぽさが前面に出ており、主題歌の「人間の証明のテーマ」は映画のキーとなる西條八十の詩の英訳をバラードに乗せるという荒業。
映画は今見ると古さを感じますが、このサントラは決して古さを感じません。ちょうど時代的に「ルパン三世」2ndシーズンを手掛けた頃と重なり、ルパンの音楽が未だに古くないのと同じなのかもしれません。
大野雄二サウンドの永遠性を語る上で必携、必聴の1枚です。