暁佳奈著・KAエスマ文庫
アニメ化された同名作品原作。
TVシリーズは見ていなくて、金曜ロードショーでの総集編と外伝だけ見ています。Netflixアブすくで見れるらしいのですが未加入です。
大きな戦争のあった世界で、類まれなる戦闘能力を持ち”武器”扱いをされていた少女が、戦後、お手紙の”代書”をする仕事、自動手記人形(オート・メモリーズ・ドール)としての仕事をするようになる。本書タイトルの「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」はその少女の名前ですが、もともと少女は名前すらない孤児で、名前のヴァイオレットは引き取り手となった陸軍少佐ギルベルトが付け、エヴァーガーデンは戦後後見人になってくれた家の名前。
言葉も喋れず、ただ際立って高い戦闘能力のみの彼女にギルベルト少佐は保護者としての愛情を注ぐが、彼女には人の感情がよくわからない。ただ少佐と行動をともにする中で人間としての感情が芽生え始めるもののそれをどう表現してよいかわからない。
戦後になってドールとして働き始めるが、代書の仕事は単に依頼主の言葉を文に起こすだけではなく、言外の意味おも手紙に込めることを求められる。
最後の戦闘で、瀕死の少佐からヴァイオレットにかけられた「愛している」という言葉。代書の仕事をする中で、その意味を探し続ける。
代書を頼む=自分で手紙が書けないわけなので、依頼主は何らかの問題を抱えている。それが明らかになり、手紙となって行く過程は、必然、人にいえない物語になる。読んでいて辛いお話も多い。でも依頼人の悲しみを一身に受け、手紙にするヴァイオレットによって、依頼人が苦しみから開放される。
電車の中が読書タイムなんですが、読みながら鼻の奥がツンとなってちょっとウルウルきてしまってやばかったw
歳をとると涙腺緩んで困ります。。
小説は、本編上下2巻+1巻と外伝の既刊4巻。
ちょっと見たアニメ版も、良質な作品を送り出し続ける京都アニメーションの作品でとても綺麗でした。
あーネトフリ入っちゃおうかなぁ。でも恐らく毎月払う費用分は観ないと思うんだよなぁ。
続けて下巻読みます!