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「すずめの戸締まり」

(公開直後ですので原則既に公開されている情報以上のネタバレなしです。的外れなことを書くかも知れませんがご容赦ください)

11月11日公開初日の今日、観てきました。
2019年の「天気の子」から3年、待ちに待った新海誠監督最新作です。

以下公式hpより
九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、「扉を探してるんだ」という旅の青年・草太に出会う。
彼の後を追って迷い込んだ山中の廃墟で見つけたのは、ぽつんとたたずむ古ぼけた扉。
なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが…。

扉の向こう側からは災いが訪れてしまうため、草太は扉を閉めて鍵をかける“閉じ師”として旅を続けているという。
すると、二人の前に突如、謎の猫・ダイジンが現れる。
「すずめ すき」「おまえは じゃま」
ダイジンがしゃべり出した次の瞬間、草太はなんと、椅子に姿を変えられてしまう―!
それはすずめが幼い頃に使っていた、脚が1本欠けた小さな椅子。
逃げるダイジンを捕まえようと3本脚の椅子の姿で走り出した草太を、すずめは慌てて追いかける。

やがて、日本各地で次々に開き始める扉。
不思議な扉と小さな猫に導かれ、九州、四国、関西、そして東京と、日本列島を巻き込んでいくすずめの”戸締まりの旅”。
旅先での出会いに助けられながら辿りついたその場所ですずめを待っていたのは、忘れられてしまったある真実だった。(引用終わり)


新海監督は、250億超の大ヒットした「君の名は。」から一つのテーマで作品を作っています。それは「災厄と人間」。
君の名は。」は、彗星(のかけら)の衝突という未曾有の災害に対して、”入れ替わり”を通じて歴史改変をし人を救う。
「天気の子」では、天気を操ることができる少女、陽菜と家出少年、帆高との出逢いから、雨の降り続ける世界を受け入れて生きていく。

そして今回の「すずめの戸締まり」は、災厄の溢れ出す”扉”を人知れず閉じて人々の生活を守る「閉じ師」草太との出逢いを通じ、”椅子の姿”に変えられた草太を元に戻す為、自ら「閉じ師」として災厄を封じる。

骨格は同じですが、災厄へのアプローチはそれぞれ異なります。

君の名は。」では、立ち向かい別の時間軸を創造して災厄を回避する。
「天気の子」では、迎えた災厄を受け入れる。
「ずずめの戸締まり」では、忘れかけた災厄にもう一度向かい合い、そこから新たな一歩を踏みだす。

”ボーイ・ミーツ・ガール”と自然災害を巧みに織り交ぜて、単なる恋愛ものにしない。今回の「すずめの戸締まり」は、ど直球、その集大成と思います。

先日も茨城県南部で震度5強地震がありましたが、メカニズムのわからない地震や毎年やってくる大型の台風で、常に、特に日本で暮らす人々の生活は自然災害に脅かされています。
決して住みやすくない島国日本ですが、明日を願い、運命を従容と受け入れつつ、長い年月をかけて災厄を最小限に食い止めようとする技術を生み出している。大雨になった時、橋桁が流れてしまうことを前提としている「流れ橋」なんて発想も、自然に立ち向かい屈服させようとするアングロサクソンの考え方には有りません。地球にぶつかる隕石を核爆弾で破壊しようとするアメリカ人(アルマゲドン)に、ぶつかりそうな遊星から回避する為に地球を動かすという発想(妖星ゴラス)は出来ませんw

それとともに、災厄に対する感情が日本人の心に”遺伝子”として刻まれています。大災害が起きても落ち着いて行動できる。東日本大震災でも暴動や略奪が起きないなんていうのも、日本人の”遺伝子”に刻まれたものの為せる技です。

そう、災厄は常に身近にありますが、つい平和な日常の中で忘れてしまいがち。私達は現代に生きるものの役目として、この遺伝子を伝えていくことが大切だと、この映画を観て改めて思いました。

今日はサックスレッスンの日で、レッスン終了後映画館に駆けつけて観ました。初日なのでほぼ満席。とはいえ座席は一個飛ばしで快適でした。機会があれば、落ち着いてまた観たいな。

君の名は。」「天気の子」と大ヒットを飛ばしている中の新作で期待も大きく、新海監督は、そうとうなプレッシャーを感じていたに違いない。

期待に違わぬ作品です。オススメ!


(予告編↓)

www.youtube.com


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#すずめの戸締まり #新海誠
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