かつて「史上最大」と謳われたクイズ番組がありました。
第1回が放送された頃は、まだ海外旅行が珍しかった時代、日本から飛び出しアメリカ大陸を横断しながらクイズをする。負けたら即帰国。
日本テレビの木曜スペシャル枠で秋に数週に渡って放送された「アメリカ横断ウルトラクイズ」。
1977年から1992年まで全16回開催、その後1998年に1回日本テレビ開局45年記念番組『ネッツトヨタスペシャル 今世紀最後!! 史上最大! アメリカ横断ウルトラクイズ』として復活し、現在まで17回開催されましたが、それ以降実施されていません。
おそらくこれだけの規模のクイズ番組はもう作ることは出来ないでしょう。
私も第1回から楽しみに見ていましたが、実際に参加したのは15回、16回、今世紀最後の3回だけ。ちょっと自慢なのは、その3回とも第1問はすべて突破していること。えっへん。
もっともその後、スタンドとグラウンドを分けるクイズで負けて一度もグラウンドを走ったことがないのがかえすがえすも残念。。
そんなウルトラクイズの歴史の中で、もっとも激しく、印象に残っているのが1989年の第13回。優勝者は長門勇人さん。
クイズをしながら旅をするウルトラクイズを全身で楽しんでいる。そんなイメージが出場者全員にあって、それだけでなくクイズの実力も伯仲。番組的にも最高に面白かった。
その第13回ウルトラを予選から決勝までを主軸に、当時のクイズ番組事情や出場者のウルトラクイズ出場までの状況などをほぼノンフィクションの形で小説化したのが本作になります。
ウルトラクイズに魅了された当時のお友達、特に今でも「第13回はすごかった」と記憶している人にはオススメ。
私も30年くらい前はクイズ番組の予選に何度か挑戦しましたが、そもそもクイズに命を賭けているような人と私のような一般人は対抗できるわけも有りませんでした。。