昨日は初心者の方の指導と自分の練習、今日は審査に向けた練習と、弓道三昧の土日でした。いつものことか…。
昨日の初心者講習は自分では弓を引かず、ずっと指導。そもそも私ごときが指導なんかしてよいのか、いつも思うんですけど、初心者の人は偶然的に中ることはあるけど、ほぼ垜に届くのがやっと。私は的中率はそう高くないけど、なんとなく的の周りには矢を飛ばすことができるだけ一日の長はあり、どうすれば矢が的にむかって飛ぶかは説明できます。ま、理論がわかってもそれをちゃんとできるかどうかというのは別の話です。高段者になればなるほど、同じ形で毎回引くことができ的中率も高くなる。
つまり高段者というのは、あらゆる条件下で心身ともに安定し同じ射型で引くことができる人のこと。加えて、射技だけでなくその前後の基本的な姿勢や身体の動かし方(基本体といいます)を体得している人のこと。
弓というロングレンジで的を射る道具の存在理由は、的中にあると思います。中らない矢など怖く有りません。
弓をやっていると、「的中を求めてはいけない」とよく言われます。でも正直いうと弓なんて的中してなんぼなわけです。やっぱ中ると嬉しいし、外れが多いと落ち込みます。
弓道では、中りはあくまで”結果”。でもそれは頭ではわかっていても、中らなければ焦りがでます。この焦りが一番いけないってこともわかっているんですけど…。
「的中を求めてはいけない」ならば、試合は芸術点、審査は的中を判断材料にしなければよい。
しかし、試合では的中数を求められ、少なくとも参段以上は審査では的中を求められる。
短い期間で習得する学生弓道は試合に向けて的中を求め練習をする。社会人は期限が区切られているわけではないから、基礎をしっかりやる。
この基礎の部分を学ぶ場面で私も含め「的中を求めてはいけない」という。「今は中らなくても全然いいよー」と。
ただ少なくとも弐段以上になったら、やはり的中を求めていかないといけないと思います。
「基本の動作を習得すれば中るようになる」それはそうかも知れません。ただ学生ほどではないにせよ、社会人だって身体が自由に動くかどうかという時間制限はある。また、学生よりも少ない練習時間で試合に出て多くの的中を得る、審査で昇段をしていく為には、中りを求めることは決して悪いことではなく、そういう教え方をする必要があるのと思います。
今日の講習では、再来週の審査に向けて細かな点を指摘頂きました。
的中はいつも通りですが、四段は的中だけでは合格できません。どのように構えどのように射て射た後もどのような姿勢でいるか。入退場も息に合わせて動けているか。注意しなければいけないことが山のようにあります。
それらは、全て的中に関係があり、そういう意味では前段を否定するようですが、「的中を考えない」というのは実は正しいことであり、これらを入場から、射て退場するまでちゃんとできる様になることが大切。
四段の合格率は7%前後。今回も厳しいですが、あと数回、気をつけて練習します。。