2016年に新潮文庫版を読んで感想を書いています。↓
https://hee.hatenablog.com/archive/2016/06/28
角川文庫での”蓮杖那智シリーズ”復刊もこれで最終巻。
前作「邪馬台」は執筆途中で絶筆となり、以降の部分を小説家北森鴻の婚約者でもあり小説家の浅野里沙子さんが引き継いで完成させた。
今回は、「邪馬台」の以前に発表された短編と、北森さんのTV用プロットをもとにした表題作「天鬼越」と2編の浅野さんオリジナル作品の計5作品を収録しています。
北森鴻は2010年に48歳の若さで病没。いくつかのシリーズ作品が蓮杖那智シリーズと交錯し、物語に深みと厚みをもたらしてくれる作品群で新刊を心待ちにしていた数少ない作家さんでした。
今回の遺作2品も量的に単行本化するには量が少なく、変則的な形で発刊されたのも編集者の努力と浅野さん「北森鴻作品を世に出す」という強い思いに突き動かされた結果、私達ファンの目に触れる事が出来たことは大変有難い事です。
北森鴻は亡くなって既に15年が過ぎ、もう新しい物語は紡がれない。
今回蓮杖那智シリーズ全5巻が角川で復刊され、2021年に「香菜里屋シリーズ」(全4巻)が講談社文庫で再刊、「旗師・冬狐堂」シリーズ(全4巻)が徳間文庫で再刊されています。その他の作品は20年くらい前に刊行されて以来再刊されていませんから、BOOKOFFなどで探すしかありませんが、どの作品も外れはありませんので、北森作品はお勧めです。
わたし的には最近再刊された上記3シリーズが白眉ですので、北森作品を手に取ったことのない人は是非。
