北森鴻著・徳間文庫
「旗師・冬狐堂」シリーズとして全作徳間文庫で再刊。その4巻目にして最終巻。冬狐堂シリーズの第2短編集ですが、陶子さんの芸大時代の話、Pr.Dとの離婚理由が明らかになります。
「黒髪のクビト」がPr.Dと陶子さんの絆が愛おしい。これまでの作品の中では気丈に振舞う陶子さんですが、今でもPr.Dの事が好きなんだなと。カメラマンの硝子、別作「孔雀狂想曲」雅蘭堂の越名集治、本人は出てきませんが蓮杖那智らしい人についても出てくる。そしてビアバー香菜里屋も出てくる。他作共演はほとんどない「親不孝通りディテクティブ」テッキ&キュータ(鴨志田鉄樹=テッキと根岸球太=キュータ)のキュータも博多の情報屋として出演。
ただ、この世界の新しい話が永遠に紡がれない。北森鴻の早逝が悔やまれます。蓮杖那智のフィールドファイルは全5巻、香菜里屋シリーズは全4巻、雅蘭堂・越名集治作品は「孔雀狂想曲」1作のみ。テッキ&キュータは2作(「親不孝通りディテクティブ」「親不孝通りラプソディー」)。
北森鴻さんは2010年1月25日に病没。今も酔鴻忌としてファンの方が集まっていると言います。
享年48。亡くなって16年。存命なら65歳。まだまだ面白い話が生まれていたに違いありません。
本当に残念です。

