2024年・瀬田なつき監督(脚本・編集)、製::ジャンゴフィルム・東京テアトル
カミさんが今期始まったアニメで「違国日記」というのが面白いらしいというのを聞いてきましたが、既に3話まで放送済。
アマプラを観たら過去分もあったので1-3話一気見。
その後に実写映画もやったらしいということで、同様にアマプラでさがしたらあったのでそのまま続けて観ました。
人見知りな35歳の小説家の女性・高代槙生(こうだいまきお)と、両親が突然交通事故で亡くなり槙生に引き取られた15歳の姪・田汲朝(たくみあさ)。なかなか理解し合えない思いを抱えながらも、真っ直ぐに向き合い、次第にかけがえのない関係となっていく。
槙生役は新垣結衣、朝役は早瀬憩、槙生の中学時代からの親友醍醐奈々(だいご なな)に夏帆。後は卒業式を残すのみとなった15歳の春に突然の保護者に死なれるというのは、悲しみよりもどうして行こうかわからない、というのが現実でしょう。そんな中、お通夜の席で誰が面倒をみるかという”盥回し”は、子どもながらに傷つく。姉の事が大嫌いだった妹の槙生が有無を言わさずうちに来いというくだりは、朝ちゃんの気持ちとしては、嬉しかったに違いない。
ここで疑問なのは、お祖母ちゃんがいきているのなら母の実家で暮らすというのが一般的な選択肢と思うが敢えてそうしなかったのは、原作を観れば理由がわかるのかな。
そして卒業式当日。
登校すると友人が「朝の両親がなくなった」ことがPTA連絡網と先生を通じてクラスにばれてしまう。
中学最後くらいは、普通に過ごしたかった朝は、ばらした友人、先生に怒り、卒業式を欠席する。
先生は「クラスに知らせることで普通に接してもらう」というのが目的だったらしいけど、知っていることを知らない事として触れないよう過ごすことと本当に知らなくていつも通りに過ごすのとでは
まったく異なるということが当事者以外にはわからない。
高校の入学式でも不遠慮に「お世話になっている親戚の方に入学式に来てもらえば」という友人の母。一緒に住んで数日の叔母にそんなこと頼めない。
この映画の主役は朝ではあるけど、突然嫌いだった姉の子を預かることになった独身で人見知りの叔母の他人との距離感もテーマになっていると思う。
他人はしょせん他人。自分の気持ちは誰のものでもない。それを芯に持ちながら他人と上手くやっていく。これは社会で生きていく全員のテーマでもある。
自分の在り様や他人との距離感を間違えると人間関係は上手くいかず、自分も余計なストレスを抱えることになる。
そういう意味では、朝の方が槙生より大人かもしれない。
流し見してしまうと起伏のないドラマですが、一歩踏み込んでみると意外に深いテーマを内包するドラマと思います。
(予告編)
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