北森鴻著・集英社文庫
8つの短編にプロローグ(「アペリティフ」)、エピローグ(「メイン・ディッシュ」)で挟んで、一つの謎が明らかになる北森作品定番の連作短編。
タイトル通り、各篇に出てくる特にミケさんが作る料理がこれまた美味しそう。途中一見関係のないお話が挟まれるので、料理を介した短編集化と思いきや、実はすべての短編が相互に関連して、最後にすっきりとステキな余韻を残して終わります。
文庫版のみの後日談的短編「特別料理」も北森ファンいは思わずにんまりとしてしまう最後の1行。
2010年に急逝してしまったので、もう新しい作品は生み出されません。読んでいないのはあと10冊くらいかな。これだけバリエーションに富んで何を読んでも面白い作家さんはあまりいません。歯科ジャンル的に苦手なミステリーなのに…。
- 作者: 北森鴻
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2002/03/01
- メディア: 文庫
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