よくよく考えてみれば、日本って地域的に人が住むにはちょっと大変な国なんじゃないかと思う。
島が散らばっていて陸地が少ないだけでなく、そもそも平地が少ない。平地は山から河を使って流れ出た土砂の堆積した洲が大きくなってるだけ。海に面した「なんとか平野」というのは全て巨大な洲。津波が起きれば、平野は水没、河を伝い遡ればどんどん狭くなるから、津波は高くなる。
洲でない平野は盆地。夏は暑くて冬は寒い。陸路でしか移動できず、その陸路が寸断されればまさに陸の孤島となるのは、2月の甲府盆地が示した通り。
台風の通り道で、毎年多かれすくなかれ水の被害がどこかで出る。でも台風が来ないとあっという間にダムは空になり、取水制限が起こる。
地震も、火山の噴火もいつ起きるか判らない。
こんなに過酷な条件のところに良く住んでるなと改めて思う。
でもね。
そういう土地だからこそ、みんなが力を合わせ、助け合うことで命を長らえ歴史を紡ぐことができている。そこには利己的、個人的な大陸的考え方は発生しない。日本的思考は、この過酷な自然から生まれた、それこそ世界に類を見ない崇高な社会性なのだと思います。
日本人の、優しさとかおもてなしの精神だとか、季節を愛で、自然を崇拝し、隣人を愛する気持ちとか、でも仲間や家族を守るためには自分を捨てても闘う。そういう国民性は、この自然環境から生まれたもの。
広島の山津波とでも言うべき災害は、本当に痛ましいこと。
被災された方々が早く日常生活に戻られることを切に願います。
なんかできることないかな。