木下 健蔵著・文芸社
戦争は武力で戦うのみならず、化学、情報、経済等総力戦で行われる。
特に登戸研究所については存在は明確ながら旧日本軍の暗部の為、詳細な資料は終戦を迎えた時に破棄、焼却され詳細不明な点が多い。
この本は登戸研究所の成立から長野への疎開、解体までを暦年でまとめています。
最終章は帝銀事件と登戸研究所の関連について。死刑判決を受けた画家の平沢貞通死刑囚も無罪を訴え続けながら1987年に獄中で死を迎え、2015年に20回目の再審請求をされていますが、今となっては明らかになることはないでしょう。個人的には平沢氏冤罪、旧軍関係者による犯行説が正しいと思っています。
登戸は家からも近く興味深い内容でした。今は明治大学生田キャンパスの中にあります。施設見学できるようなので今度行ってみたいです。