金曜には読み終わっていましたが、イベント続きで書けなかったので今日感想を。
「東日流」は(つがる)と読みます。東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)は、正史(古事記、日本書紀)と異なる歴史書として、青森県で発見されたものという触れ込みで一時話題になりましたので、このBLOGを読んで戴いている一部の方は知っている人もいるかと思います。
この手の古史古伝もので有名なのは、「竹内文献(文書)」「九鬼文書」「宮下文書」とかあります。こういうの結構好きで一時読んでいましたわ。正史から外れた”まつろわぬ人々”の歴史ってのは、実際あったんだろうし、それが記録として残ってるなんてなんかロマンがあってとっても良い。本当だったらね。
で、この「東日流外三郡誌」。和田さん家の梁に長い間縛り付けられていた箱が天井を突き破って落ちてきた。その箱の中に入っていた古文書ということで、村史資料として刊行されてしまった。でも内容がなんかおかしい。明治以降のできた言葉、ひどいものは戦後できた言葉がかかれていたり、文字はどう見ても発見者本人の文字。。偽書であることは確定的なのに、擁護する大学教授がいたりするから話はややこしくなる。
この「東日流外三郡誌」がどうして世に出てしまったのか。著者の斉藤光政さんは地元紙の東奥日報の記者としてこの事件を追う。とてもスリリングで面白いノンフィクションでした。
- 作者: 斉藤光政
- 出版社/メーカー: 新人物往来社
- 発売日: 2009/12/07
- メディア: 文庫
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