センター試験 「ムーミンの舞台はフィンランドではなくムーミン谷」 ネット上で「出題ミス」の指摘相次ぐ
大学入試センター試験で「ムーミン」の舞台についてフィンランドを正答とする問題が出題されたことについて、ネット上では「ムーミンの舞台はムーミン谷という架空の場所。そこがフィンランドという説明は作品にないはず」として、出題ミスを指摘する書き込みが相次いでいる。■ムーミンが取り上げられたのは、センター試験1日目の13日の地理Bの問題。スウェーデンのアニメ「ニルスのふしぎな旅」とスウェーデン語の組み合わせが示され、「ノルウェーとフィンランドを舞台にしたアニメ」としてムーミンと「小さなバイキングビッケ」のどちらがノルウェーでどちらがフィンランドかを選ぶよう求めた。■ムーミンは、スウェーデン系フィンランド人の作家、トーベ・ヤンソン(1914〜2001年)によってスウェーデン語で書かれた。「フィンランドの作品」として認知されているが、「フィンランドが舞台」かどうかは不明だ。■ スウェーデン大使館のフェイスブックには「ムーミン谷のモデルになったのは、ヤンソン一家が夏の日々を過ごしたスウェーデン群島にあるブリード島です」との記述もある。■ ツイッターでは「ムーミンの舞台はフィンランドじゃなくてムーミン谷」「ムーミン谷はムーミン谷であって、作者の出身地と同じということはどこにも確証がなく。センター試験レベルでも、未だに作品と作者を同一軸で見る、テクストの外側の作家作品論がまかり通っている、それこそが問題だわ」「全員正解とすべきだ」などのつぶやきがされている。■一方、ムーミン公式サイトのツイッターは「ムーミンの舞台はフィンランドかノルウェーか…という問題がセンター試験で出てお怒りのみなさんも多いようで…。まだまだ知られてないんだな、と反省」などと反応したものの、ムーミン谷がどこの国かについては明言を避けている。ムーミンをめぐる問題の配点は100点満点中の3点。大学入試センターの対応が注目される。(1/15(月) 9:00配信 産経新聞)
作者はフィンランド出身かもしれないけど、ムーミンの舞台はあくまでもムーミン谷。じゃムーミン谷がフィンランドの一地方か、というとそれが作品内で言及されていないのであれば出題ミスだと思います。
配点3点は結構大きい。ボーダーライン上では3点で泣く人もいるに違いありません。
もっとも、私たち"ムーミン世代"はトーベ・ヤンソンがフィンランド出身、というのは周知の事実。作者の国が舞台であろうことは容易に想像がつく。しかしそれとこれとは話が別。「風の谷のナウシカ」宮崎駿が日本人だから舞台は日本か?「千と千尋の神隠し」日本語の看板があるから日本か?「もののけ姫」…これは日本ぽいけど、日本か?「クレヨンしんちゃん」、これは春日部市といってるから日本かもしれないけど、実際の春日部とは違うでしょう。
フィクションの舞台を実際の特定の場所にするのは、作品の普遍性を否定することになると思います。
この出題者の浅薄な問題が受験生を苦しめるのはやっぱいただけない。受験者全員正解でよいと思います。
あえて出題者の方をもつとすれば、問題は、ノルウェーとフィンランドの二択でしかなく、ムーミンでない方の選択肢が「バイキング ビッケ」なら、「バイキング」がノルウェー(もしくはスウェーデン。ビッケはスウェーデン系のバイキングだそう。。)になるので消去法でムーミンがフィンランドになるという、バイキング=ノルウエーという事が分かればムーミン=フィンランドの正誤は不明としても回答はできる。
ちなみにムーミンはカバではなく、ムーミントロルという妖精だというのも周知の事実。カルピス劇場の「ムーミン」は特にどう見てもカバです。そりゃ、トーベヤンソン怒るわな…(^_^;)。でもリアルに接してた世代的には、原作者の意向はともかくあのカバがムーミンなんですけどねぇ。。