「オケ老人！」

2016年・細川徹監督

　杏ちゃん初主演映画で気になっていたんですけど、観れていなくアマプラにあったのでやっと観ることができました。

　バイオリン経験者の千鶴（杏）は、高校の数学教師として梅が岡高校に赴任する。地元のアマチュア楽団のコンサートをきっかけに再度バイオリンを弾きたいと思い連絡し入団することに。しかし、この街には千鶴の聞いたエリート楽団「梅が岡フィル」と「梅が岡交響楽団」の２つの団体があり、間違って「梅が岡交響楽団」に入団連絡をしてしまった。「梅が岡交響楽団」は老人ばかりで演奏はとにかく酷い。何度も退団しようとする千鶴だがずるずると退団できない。そんな時に「―フィル」が世界的に有名な指揮者を招聘してのコンサートをやることが決定し、新規団員を募集、オーディションにエントリーし合格してしまう。2つの楽団を掛け持ちする杏ちゃんは、その落差に愕然とする。ある時、楽団長である野々村（笹野高志）が倒れ、指揮をすることに。演奏の技術だけでなく合奏もままならない楽団を任された杏ちゃん。さて、「梅が岡交響楽団」はどうなる？

　映画評をみると、皆さん辛口で結構評価低いです。でも私的にはすごくよかった。
　
　初主演の杏ちゃんを取り巻く老人たち、コンマスの野々村（笹野高史）をはじめ、クラリネットのクラさん（左とん平）、チェロのトミー（小松政夫）、オーボエのマーサ（藤田弓子）、ティンパニの棟梁（石倉三郎）、第二バイオリンのしま子（喜多道枝）、フルートの真弓センセイ（茅島成美）等々いずれも往年の名バイプレーヤー揃い。
　戸惑いながらも、コミカルさと真面目さがとても良いバランスで、生き生きと演技で来ているのは、老人たちの優しさだと思います。

　内容的には、目新しさや驚きはありません。ちょっと展開が早いかなとか、うまくいきすぎな感じがないわけではありません。でも細かな伏線がちゃんと回収されて、クライマックスに繋がっていくわかりやすい爽快感。最後は本当に感動です。
　何も考えずに、お話しに身を任せてしまえば心地よい気持ちになります。

　わたし的にはお勧めなお話しでした。
　杏ちゃんかわいいしｗ

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