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「前略・ミルクハウス」


川原由美子著・フラワーコミックス(全10巻)他
(1983年から1986年に『別冊少女コミック』(小学館)連載)

高校生の頃とにかく川原由美子大好きでよく読んでいました。最初に読んだのは「すくらんぶるゲーム」その後遡って「KNOCK!」とかその他短編を。「前略・ミルクハウス」は、「すくらんぶるゲーム」の後の長編。

美大に合格し北海道から上京した芹香ちゃん。部屋探しをしたもののなかなかいい物件がない。すると理想的な洋館を見つける。そこにはロングヘアーの清楚な美女がいて洋館の持ち主だった。美女の名前は菊川涼音。涼音は実は女装癖のある男性で、芹香をひと目見て家事をすることを条件に無償で部屋を貸すことに。その洋館が通称”ミルクハウス”。
ミルクハウスには涼音の他に涼音のいとこの藤くんが住んでおり、当初は3人の生活だったが、その後恋多きジャズ歌手の水城さん、大学の先生吉川さんとその連れ子の勇くんの奇妙な5人での共同生活が始まる。

芹香ちゃんはお料理が上手で同居人たちの”胃袋”をしっかり掴む。また、その天然な性格でみんなから愛されるように。
女装癖の涼音さんは一見陽気な人だけどその実態はよくわからない。
水城さんは恋多き女性で、何度も恋をしては振られる日々。

そんな5人に様々な人が絡んでくる恋愛模様を描いています。

これ全巻持っていますが、昭和58年から61年って高校〜浪人を経て大学生になっていた頃で、恋愛ものに飽きてきたのか、「すくらんぶるゲーム」ほどハマりませんでした。

改めて読み返してみてお話はともかくやっぱり川原由美子の描く女性はとにかく可愛いなー、と還暦間近のオジサンは思いました(^_^;)。

女装癖のある男性の物語というとまっさきに思い浮かぶのは江口寿史の「ストップ!!ひばりくん!」これもコミックスも持ってますが数年前kindleで購入しています。
両作品とも涼音さん、ひばりくんともに可愛いんですけど、女装癖のキャラクターを「オカマ」「変態」呼ばわりするのって、LGBT華やかな現在ではギャグ扱いできないですねぇ。

あと男性キャラクターがほぼみんな喫煙者っていうのも時代を感じます。涼音さんはお肌に悪いので喫煙者では有りませんが、爽やかな先輩、未成年の藤くんも喫煙者。タバコを吸う姿が絵になっていた時代ですが、これも今じゃありえない描写。

読んでいる時は完全に高校生並の精神年齢になってしまい、こんな年齢になっても登場人物たちの恋模様にきゅんきゅんしちゃいました。

今読んで面白いかというと微妙ですが、絵的にはやっぱり好きですね。
疲れた頭にはノスタルジーが一服の清涼剤でした。