を読む。
新堂冬樹は「白・新堂」と呼ばれる純愛ものと「黒・新堂」と呼ばれるピカレスクものがあって、黒から新堂に入った私としては純愛ものは違和感がある。
今回のこれは、白かと思ったらかなり黒くて、いやー怖かったです。
好きになったり、(あんましないけど)なられたりするのも程度問題です。
好きになるってのは、本当は自己犠牲だったり、自分を見つめ直すいい機会だったりするというのが持論です。自分のことを省みず、すべてを自己正当化できる人はうらやましいと思う反面、相手にとって迷惑この上ないってことが良くわかりました。
強いてお勧めできる作品をあげれば3話目の「まゆかの恋慕」が切なくなるほど哀しい話でした。
お勧めですが、「グロい描写は生理的に×」って人は手に取らないほうが無難な作品集です。
- 作者: 新堂冬樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/07/30
- メディア: 文庫
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