日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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「はるヲうるひと」

はるヲうるひと

2019年・佐藤二朗原作・脚本・監督
アマゾンプライムで視聴。

佐藤二朗さんは好きな役者さんです。脇にいるだけで安心感と、何か(可笑しなことを)するのではないかという緊張感。ただNHKの「引きこもり先生」のように、主役になっても二朗らしさを失わず、目を離せない存在です。
「はるヲうるひと」は、佐藤さん監督2作目。
元々佐藤二朗主宰の演劇ユニット「ちからわざ」で2009年初演(2014年再演)を映画化したもの。
佐藤二朗いわく、「架空の島の売春宿で、生きる手触りが掴めず、死んだ様に生きる男女が、それでも生き抜こうともがく壮絶な闘いのおはなし」

架空の売春宿が軒を連ねる島で置屋「かげろう」を経営する哲雄(佐藤二朗)。異母兄弟の得太(山田孝之)は、置屋の客引きをしており、妹のいぶき(仲里依紗)はこころの病とアルコール中毒で毎日ぼんやりと過ごしている。
得太といぶきの母は「かげろう」の娼婦で、哲雄の父の妾腹。哲雄の父はこの妾と心中し、哲雄の母はそれを目撃してその場で自殺をしているという。そんな過去から、哲雄は大好きだった母親を奪った女からうまれた得太、いぶきに辛くあたる。哲雄は、置屋の女にも厳しいが、家庭では優しい妻と娘を持つ。

filmarksでも星3.2と決して高いポイントではなく、コメントも酷評が多い。
正直、あらすじを読んで今の不安定なこころの状況で最後までちゃんと観れるか心配はありました。今はどんな映画を観ても、映画館ならば”逃げ場”がないので最後まで観れますが、自宅のTV画面では2時間どころか1時間も集中して観ることができませんでした。

舞台が舞台なだけに、エロティックなシーンや暴力的なシーンもある。しかし、最後まで目を離す事ができず、一時停止することなく観ることができました。
観たのは昨日なので、その理由をずっと考えていました。

”架空の島”となっていますが、場所としては、かつて「売春島」と呼ばれた三重県渡鹿野島をモデルにしていると思います。
性風俗産業でしか成り立たず、そこにいることしかできない人々。
佐藤二朗は「死んだ様に」とは言っていますが、決して死んでいるわけではない。表立って夢も希望もあるわけではないけど、確かにそこに生きている。

得太といぶきの亡き母は、2人が小さかった時に「笑え、声を出して笑え、無理にでも笑え」と言っていたと。そうだよな。それが今自分に一番足りない事なんです。
自分を責めた続けたところで何も解決しない。みんな無理やり笑って過ごしている。

確かに立ち上がるきっかけの一つになりました。
(もっとも、人によって捉え方が異なると思うので、すべての人にお勧めとは言えません。)

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