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封印作品の謎

hee2006-04-07

封印作品の謎2』(安藤健二著 太田出版)を読む。

前作『封印作品の謎』が、
ウルトラセブン12話『遊星より愛をこめて』、
怪奇大作戦24話『狂気人間』
映画『ノストラダムスの大予言』、『獣人雪男』
等のどちらかといえば、コアなファン向けの封印作品を取り上げていたが、
今回は、
『キャンディキャンディ』
『おばけのQ太郎』
ジャングル黒べえ

といった、名前を聞けば誰でも知ってるメジャーな作品を取り上げてる。


前作はどちらかといえば、差別表現での封印が理由になっているケース、
今回は、権利関係で封印になっている作品が多い。


差別表現っていうのも、行き過ぎの自主規制と私は思うことが多い。

確かに被差別対象になった人にとって不快である表現は避けないといけない。
ただ、こういったこと(差別だ!回収しろ!と) を声高に叫ぶ人は
往々にして被差別の利権に群がる一般人だ。


作品の意図は、差別を助長することが趣旨ではなく、むしろ差別を生まない為に
今をきちんとしましょうというテーマのものが多い。


埋もれさせることで、作品の評価自体が下がり、アンダーグラウンド化することで
劣化した映像が高値で取引されるなど良いことなど一つもない。


権利関係のごたごたで封印されているのも、なんだかなぁ。
キャンディにしてもオバQにしても一つの時代を象徴する作品で
確かにたくさんの権利を持った人々がそれぞれの主張があって、
それがかみ合わないと作品を世に出せないというのは判る。


でも、特にこういった“ひとつの時代を創った作品”は、ジグソーパズルの1ピースみたいなものなのだから、
そういった意味では、作品を愛する読者も権利者であり、その声こそが一番優先されるべきなんじゃないだろうか。


なんて事を、読んでて感じました。


著者の安藤さん、グッジョブ!です。
いつもは『BOOKOFF』愛好者の私ですが、
新刊で買いましたので、印税148円お納めください(笑)。
3期待してます。