80年代は、まさに私の「おたく」開眼の年代。前史として、中学時代の宇宙戦艦ヤマトの大ブームから始まった松本ワールドの洗礼を受け、機動戦士ガンダムの本放送、翌年の映画と、高校時代は、アニメ一色といわないまでも、高校生の頃観た映画のほとんどはアニメだったっけ。その後、1985年のゴジラ復活前後は、円谷特撮にハマり、今は亡き「ぴあ」を片手に映画館巡り。丁度、BGMなどの音楽がLP(もう死語だ)でたくさん出て、少ないおこずかいから買いまくったのもこの頃。
大学生になり、ちょっと離れ、91年に結婚してからは、仕事も年齢的に忙しくなり、アニメの世界からは離れてしまいました。漫画はスピリッツだけは読んでいましたけど。
だから、90年代のアニメはいまだに全然わからない。
戦隊ものは、最近でこそ観るようになりましたが、せいぜい原体験では、サンバルカン位まで。「宇宙船」は買っていたので、ダイナピンクが可愛いとか、やっぱ、銃を取ったらアニーにおまかせだったりするのは、勿論知っていましたが、それほどのめり込むことはなかった。やっぱ、円谷、東宝特撮なんですよね、結局。
この本は、そういった時代の風俗を「おたく」の観点で描いた本。著者が、エロ・ロリ雑誌の元編集者大塚英志ですから、そこら辺に集うおたくさん達の生態も、ある意味自分との共通項を見いだせてとても面白く読めました。
最終章では、「宮崎勤」事件、オウム、酒鬼薔薇事件の話題にも触れています。90年代の象徴的な事件でありますが、一歩間違えば自分もその立場にいたかも知れないという思いは今でもあります。ただ、殺人を犯すことと犯さない事の間には、小さいようで大きな差がある事も感じました。
中で触れられている、夭折の漫画家「かがみ♪あきら」好きだったなぁ。
あの頃を記憶する大きなお友達に是非お勧めに一冊です。
- 作者: 大塚英志
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/02/21
- メディア: 新書
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