日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

思ったこと、思っていること。読んだ本、観た映画、TV。聴いた音楽…。会社でのこと、家族のこと、自分のこと。日々のうつろいを定着させています。はてなダイアリー開始は2003年、2006年4月から毎日更新継続中。2017年6月8日「はてなblog」アカウント取得、2019年1月「はてなダイアリー」から正式移行しました。アクセスカウンター2019年01月26日まではpv(2310365)です。

「御社の営業が駄目な理由」藤本篤志 を読む。

2006年初刊で、「凡人だけで最強部隊を作る!」という惹句が気になったので買ってあったけど読んでなかった本。
本書の出てくる営業成果を上げる為の3つの公式。
・営業結果=営業量×営業能力
・営業量=営業時間−(意識的怠惰時間+結果的怠惰時間)
・営業能力=営業知識+営業センス力+グランドデザイン力

 自分の20年以上の営業経験からいって、これはあってるなぁと思う。営業経験とかいっても、飛び込み営業は前の会社で5年だけ。その後4年半は今の会社でルート営業、次の4年半の営業管理部門を挟んで、現在の、営業手当は貰ってるものの、どちらかというと営業企画系の仕事11年目。なので、本格的な営業経験は実は少なかったりする。
 本書は、どちらかというと飛び込み営業の集団を如何に成果の上がる集団にするかについて書かれたもの。営業の基本は、飛び込み(新規開拓)営業ですので、それができればルート(顧客維持)営業には簡単に応用が利きます。
 
 
 ただ、自分の少ない営業経験から申せば、1日8時間の就労時間の全てを営業活動に向けるのはまず無理。恐らく本気で集中できる時間は、いいとこ2時間程度。これを倍にすれば、営業結果が出ると本書にはありますが、それは机上の空論。"それができる人もいる"というレベルの話しです。新規開拓営業経験者であれば、顧客維持営業になった時にはそれができると思いますが。
 意識的怠惰時間(勤務中に喫茶店に行って怠けてる時間など)や、結果的怠惰時間(移動時間やPCスキルが足りない為の報告書や書類の作成時間の遅さなど)は、それこそ仕事にかけるマインドの高低。仕事に対するマインドが低い人は、すぐに休もうとするし、時間を節約するという意識の低い人は「苦手だ」とか「PC好きじゃない」とか色々理由を付けてPCスキルを上げようという気概すらない。つまり、これらの怠惰時間を減らせる人というのはそれだけ基本スキルは高い事になる。
 そして、営業センスとグランドデザイン力。営業は、相手が言っている事の本質を見抜く力が要求されます。顕在的な事柄(相手が問題だと思っている事柄)を解決するのは誰でもできますが、その問題が起こる本質(潜在的問題)を指摘し、解決策を提示することができれば競合するライバルに勝つ事が出来る。でもそれも、自分が変わろうと思えば、訓練である程度は身に付きますが、その「変わろうという意思」(もっとちゃんとした営業になろうという意思)がなければ、いくら研修を受けても何も変わらない。意思を変えようとすると、衝撃を与えないといけないから、一時流行した洗脳系営業セミナーがもてはやされたりしました。今も細々とやってますよね、こういうセミナー。


 公式は公式として、結局は仕事に対してどう取り組むかという根本的な問題は、各人の人生観にかかってくる。人との付き合いや、仕事が、自分の人生の中でどのような位置を占めどうなりたいかという ビジョンが明確でなければ、全ての公式は全く意味をなさない、と思う。

 スーパーセールスマンは、ほんの一握り。そんな夢のような存在を求めず、みんなが高いモチベーションを維持する組織作りをする事が経営者に求められるんですよね。ま、それが一番難しいから、こういう本が売れたりするんですけど…。

 興味があれば読んでみるのも悪くないけど、全てを鵜呑みにしてはいけません。。

 あ、偉そうなこと書いてますけど全然スーパーセールスマン(サラリーマン)じゃないです。"スー"のない"パーサラリーマン"別名スチャラカ社員です。
 

御社の営業がダメな理由 (新潮新書)

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