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「おおかみこどもの雨と雪」 を観る

hee2012-08-09



2012年・細田守監督

 明日から夏休みの為、レイトショーで観ました。現在公開中の為、ネタバレ要素は触れずに個人的な想いを記したいと思います。
 
 今回の映画は、元々東映動画の社員だった細田守監督がフリーになって手掛けた「時をかける少女」(06)「サマーウォーズ」(09)に続く劇場オリジナル3作目。

 あらすじを公式サイトから転載します。
 大学生の花(宮崎あおい)は、彼(大沢たかお)と出会ってすぐに恋に落ちた。やがて彼が人間の姿で暮らす"おおかみおとこ"だと知ることになったが、花の気持ちが変わることはなかった。そして一緒に暮らし始めた2人の間に、新たな命が生まれる。雪の日に生まれた姉は≪雪≫、雨の日に生まれた弟は≪雨≫と名づけられた。
雪は活発で好奇心旺盛。雨はひ弱で臆病。一見ごく普通の家族だが、生まれてきた子供たちは、「人間とおおかみ」のふたつの顔を持つ、≪おおかみこども≫だった。そのことを隠しながら、家族4人は都会の片隅でひっそりと暮らし始める。つつましくも幸せな毎日。しかし永遠に続くと思われた日々は、父である"おおかみおとこ"の死によって突然奪われてしまった―――
取り残された花は、打ちひしがれながらも「2人をちゃんと育てる」と心に誓う。そして子供たちが将来「人間か、おおかみか」どちらでも選べるように、都会の人の目を離れて、厳しくも豊かな自然に囲まれた田舎町に移り住むことを決意した。(以下略)


 日本狼の血をひく”おおかみおとこ”といわれ思い出すのは、なんといっても平井和正の「ウルフガイ」シリーズ。不死身の狼男が活躍するヒーロー小説。いやぁ、はまりましたわ。70年代に漫画原作として書かれたものを小説化、以来途中「幻魔大戦」を挟み90年代までいくつかの出版社にて再刊されていましたが、絶版となって10年以上、最近は電子ノベルで読めるようですが、店頭では見かけなくなりました。数年前までヤングチャンピオンで「狼の紋章」が漫画化されてましたね。
 今回の「おおかみこどもの雨と雪」では、お父さんと2人のこどもの3人の狼人間が出てきます。特におとうさん(本編では"彼"としか言われておらず名前は不明)のストイックで影がある造形は、犬神明を彷彿とさせます。そんな古い話をしても知らない人も多いのでここら辺で。でも面白いので、是非読んで欲しい。「ウルフガイシリーズ」については後日詳しく書きたいと思います。


 で、今回の映画ですが、観る人によって感想はかなり違うと思います。性別、年齢、既婚、未婚、子供の有無、子供の年齢。既に子育てをほぼ終えたわたくし的には、この20年間の自分の子育て(ここで、カミさんから「あなたは子育てしてないでしょ〜」とチャチャが入るけど…(^-^;))が、思い出されます。
 子供の成長ってホントあっという間。両親を唯一の拠り所としていた子供時代から、学校や社会を通じて自分なりに何かを考えて自立していく。親としては一抹の不安、寂しさはあるもののそうやって人は次の世代にバトンタッチをしていくものなんだと、改めて思いました。
 決して派手な描写、活劇があるわけではないのですが、あっという間の2時間。こういう映画も特に最近のアニメ映画では珍しい。
 なにより、自然の描写、雲や雨、草木の揺れがまるで実写かと思うほど美しい。これを大画面で観るだけでも十分価値のある映画。
 
 是非いろんな人に観て欲しい映画です。