碧野圭著・PHP文芸文庫
昨年、渡辺麻友・稲森いずみW主演で鳴り物入りで映像化したものの、低視聴率で全10話のところ9話で打ち切りになったドラマの原作。
吉祥寺の老舗書店「ペガサス書房」の副店長理子と新入社員の亜紀の対立を軸に、前半は歯に衣着せぬ物言いの亜紀に対する社内いじめの様子がこれでもかと続いて読んでてどんよりな気分になる。女のいじめって陰湿。でもまぁ亜紀もいろいろと問題あり。これをTVでは渡辺麻友がやっていて、原作を読むと更にはまり役のような気がします。
一方の理子さん。40過ぎて独身。落ち着いているようで若い亜紀のまっすぐな意見をなかなか聞き入れない。これも稲森いずみぴったり。おかげで2人を当て込み、面白く読めました。特に後半の閉店を回避すべく書店員一丸となって取り組むストーリー展開は、ベタながらなかなかのカタルシス。
TVドラマ視聴率悪かったらしいけど、配役はよかったと思うんです。お話しも原作通りではなく原案的な使われ方でしたが、書店の仕事内容を知ることができる内容で興味深かったし。
でもまぁいくら若くて可愛くても亜紀のような直情傾向の女性はちょっと苦手。やっぱオジサン的には稲森いずみに幸せになってほしい。そういう意味では、TV版の最終回は結構好き。
さ、続けて2巻読もう。
- 作者: 碧野圭
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2012/03/16
- メディア: 文庫
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