11月にお直しに出した大島紬の着物のお直しが仕上り、取りに行ってきました。
身丈、裄丈全てピッタリ。まるで誂えたかのよう(お直しなので当たり前)。
待ってる間、いろいろな話を聞きました。
日本での蚕糸生産量は近年激減しています。日本生糸問屋協会資料によると、1975年 248400戸あった養蚕農家が2011年には621戸、生糸生産量20169tから44tになっています。
大島紬も最盛期の1973年は28万反を生産しましたが、2016年はわずか4700反、生産量が全盛期のわずか1.6%になっており、養蚕農家も生糸生産も染色、機織職人も高齢化が進み、大島に限らず国産生糸による織物は希少価値がどんどん高まっているということでした。
世界的には流通している75%が中国産のものですが、近年ブラジル産の質が良いということで生産量が増加しているとのこと。何故ブラジル?と思ったら、ブラジルに移民した日系人が生糸の生産を始めたそうで、昔の日本の養蚕、製糸技術が日本の裏側で継承されているという。日本人やっぱすげえわ…。
大島は着れば着るほどしなやかになってくるとのことですが、今回の仕立て直し代を含めて100万以上する着物を普段使いで着るなんてできるわけないじゃん…(^_^;)。
今回のお直しで私の体格に合わせましたが、息子も背丈はほぼ同じ。せっかく親が残してくれた着物ですので、私がいなくなったら息子に継いでいきたいと思います。