先週末から公開された新海誠監督最新作。待ちきれず観ちゃいました。公開3日目でさすがにネタバレはよくありませんので、まずはネタバレ含まず鑑賞のポイントを箇条書きで(できるのか?)。
1.陽菜のお母さんの入院しているのはJR東京総合病院。
昔は鉄道病院とか国鉄病院とか言ってました。新宿南口から徒歩5分、代々木と新宿の間、小田急の最初の踏切近くにあります。代々木駅まで走れば5分かからない。
2.陽菜が天気を操る能力を得る稲荷のあるビルは、「傷だらけの天使」の屋上ペントハウスのあったビル(代々木会館)
「傷だらけの天使』好きにとっては聖地と呼ばれる代々木駅前にある雑居ビル。ついに来月解体されるそう。まさか40年近く経って、しかも解体寸前に脚光を浴びるなんて、ビル冥利に尽きますね。なおこのビルの屋上にお稲荷さんはありません。
それ以外にも新海監督作品によく出てくる新宿大ガードから歌舞伎町方面、dokomoビル等々、新宿を知っている人なら必ず見たことのある風景が沢山出てきます。でも実際の新宿はこんなに綺麗だったっけ?と思う。これぞ新海マジック。私、社会人になって初めて勤務したのが新宿で、以降30年近くの社会人生活の中で新宿勤務は合計で20年くらいになります。笑ったり、泣いたり、楽しかったり辛かったり色々な思いを新宿は受け止めてくれています。学生時代の主な遊び先だった池袋、社会人になって結婚前後数年仕事場だった渋谷(今開発で更地になってる桜ケ丘あたり)と山の手側の盛り場が遊び場、仕事場だった経験はありますが、同じ雑踏でも新宿が一番落ち着きます。
3.『君の名は。』の三葉、四葉、瀧くん、てっしー、さやかが登場。
どこに出てくるか、どのように絡んでくるか、絡んでこないかは、是非探してみてください。四葉は分かりにくく、後から気が付いたので要注意wヒントはもう高校生になってる。『君の名は。』でも『言の葉の庭』の雪野先生が出て来たりしています。『君の名は。』は2013年と2016年。『天気の子』の舞台は2021年。主人公の帆高君が高校を卒業するのが2024年。『君の名は。』のちょっと後ですね。もっとも、完全に同じ世界なのか、平行世界なのかは、なんとも言えません。
4.バッドエンドの中のハッピーエンド
『君の名は。』は新海作品には珍しく絵にかいたようなハッピーエンド。今回の『天気の子』はもうひとひねりある感じ。とはいえ、『君の名は。』も糸守の住人のほとんどが救われたけど、隕石衝突を防げたわけではないので同じ流れと言えるかもしれませんが。
おまけ。
最後のせりふは、12年前『秒速五センチメートル 第1話桜花抄』のラスト 「貴樹くんは、きっとこの先も大丈夫だと思う。ぜったい!」 の新海監督がたどり着いた答えだと思います。是非映画館で確かめてください。
『君の名は。』は興行収入250億超の歴史的大ヒット作品。どうしても前作と比較されてしまいます。新海監督の原作、脚本、演出、編集は勿論、キャラククターデザイン、音楽も一緒なので、『天気の子』は続編というよりも、姉妹編と考えて良いと思います。滑り出しは好調とのことですが、この後どれくらいリピーターが出るかが鍵。『君の名は。』は約1年に渡り上映されており、この作品がそこまでの力があるかはこれから次第というところ。夏休みも始まり、この夏一押しの作品であることは間違いありません。