佐藤 秀樹著・徳間書店
家庭用ゲーム機戦争の本は一時すごく良く読んでいました。ファミコン、スーファミで一時代を築いた任天堂も、メガドライブで追随してきたセガにアメリカ市場では負けるという波乱があり、NECのPCエンジンも迷走を始めた頃、SONYのplaystationが任天堂を抑え覇者となる。任天堂は携帯ゲーム機に軸足を置きつつ、nintendo64、gamecubeと据え置き機を作るけどプレステ2には及ばなかった。一方のセガは通信機能標準搭載の「ドリームキャスト」で対抗するものの、結局家庭用ゲーム機から撤退するほどの傷を負う。
この本はセガ元社長によるセガ家庭用ゲーム機開発回顧録です。セガがどのようにして家庭用ゲーム機を開発し、撤退していったかを、すべてにかかわった経営者目線で語り明かします。
私、基本任天堂派で、結局セガのハードは1つも買ってません。ゲーセンではよくやっていたんですよ。結構好きでした。初期の「ヘッドオン」「ペンゴ」は中高の頃よくやったし、大人になってからも格闘ゲームでは「バーチャファイター」は、スト2よりも好き。「テトリス」はセガアーケード版で死ぬほどやりました。「シーマン」をやりたくてドリキャスを買おうかと結構悩みましたね。
それでもセガのゲーム機を買わなかったのは、苦手なシューティングゲーム、アクションゲームが多かったからというのが大きな理由。
一方任天堂は、Wiiまでの据え置きゲームはすべて買ってます。バーチャルボーイまで(^_^;)。ゲームボーイは、初期からカラー、アドバンス、DS(lite)、3DS(2DSも)まで。WiiUはやりたいゲームがなかった(ゼルダは風のタクトとトワイライトプリンセスのリメイク版のみ、新作はアクションのゼルダ無双だけ)。switchはまだ悩み中。「夢を見る島」はリメイクだけど面白そう。でもなかなかゲームをやる時間がない。そろそろゲームは卒業かと。。
任天堂って、ハードの技術的には、他メーカーのどの機種よりも一歩遅れてるんですよね。それでも常にユーザー目線に立って楽しいゲームを提供してくれるところが好き。グラフィックではプレステに適わない。それでも任天堂には絶大の信頼を寄せてます。
この本は本社長が書かれているせいもありますが、セガは、ユーザー目線より儲け優先、技術偏重なところがある事はなんとなく感じていました。会社ですからそれは正解の一つなんでしょうが、アーケードゲームをそのまま家庭用に移植したからといって飛びつくものではない事を、任天堂は分かっていました。任天堂も初期はキラータイトルとして人気アーケードゲームの移植(マリオブラザースとか)を出していましたが、家庭用とアーケードとの違いにすぐに気が付いた。セガはアーケードゲームの業界でもトップランナーだったので、その違いが社内でなかなか浸透しなかったと。
また初期の家庭用ゲームソフトメーカーは、アーケードゲームでセガと競合関係にあった為、セガのゲーム機にソフト供給したがらなかった。
セガの家庭用ゲーム機の歴史、「何故セガの家庭用ゲーム機は覇者になれなかったのか」がよくわかる内容です。
ゲーム業界の裏話好きにはお勧めです。

元社長が語る! セガ家庭用ゲーム機 開発秘史 ~SG-1000、メガドライブ、サターンからドリームキャストまで~
- 作者: 佐藤秀樹
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2019/09/20
- メディア: 単行本
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