日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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「封印作品の憂鬱」

安藤健二さんの労作。「封印作品の謎」「―闇」に続き3冊目。
封印作品というのは、法的に禁止されたものではなく、あくまでも自主規制やお家事情で公式に見れない、またはなかったことにされている作品の事。
今回は、
日本テレビ版「ドラえもん
日タイ合作「ウルトラ6兄弟vs怪獣軍団」
みずのまこと版コミカライズ「涼宮ハルヒの憂鬱
について。
これまでの2冊と比べてなんともやるせない気持ちになりました。
作品に罪はないという一貫した主張は十分理解できるし、封印されることで余計興味をそそられるという気持ちは私も同様。
"大人の事情"といってしまえばそれまでだけど、特に今回はあまりにもドロドロしすぎていて辛い内容でした。
まだ、第1作、2作で取り上げられた作品の方が今後世に出る可能性が垣間見えるけど、今回の3作品はおそらく公式に出ることはないのだろうな。
本文にもあるけど、今回の3作品のうち2作は、要は権利関係(誰が権利を持っているのか)でトラぶっているもの。最近は映画も「〜製作委員会」方式をとってたくさんの出資者が絡んでおり、出資者のひとりでも封印宣言をしてしまえば、封印作品になってしまう可能性があることを考えると、もしかしたらこれから封印作品はふえていくのかもなんてことを考えてしまいました。
どのような思いで製作されたものかはそれぞれ異なるけど、一度世に出たものを封印するのは水子ではなく殺人と等しい。
勿論製作者側に断腸の思いで封印されたり、封印そのものが不本意なケースもあるだろう。
いずれにしても、権利者同士の意思の疎通、告発する側との意思の疎通、相互理解がないことが原因であるならば、そのまま世に出すことの意義をしっかりと話し合って欲しいと思う。

私にとっては、日テレ版のドラえもんは小さい頃しっかり見ていたし、ウルトラマンシリーズもハルヒも結構好き。
これらに闇の部分があるのはやはり悲しいことです。

安藤さんの著作は、常にニュートラルな立場で封印作品を追いかけている。別に封印作品を何が何でも出せといってるわけではない(と思う)。
封印するならするで、そのわけが知りたい。それは私も一緒。
タブーとなっていることを調べるのは大変だと思う。
これからもライフワークとしての封印作品シリーズ期待しております。
しかし、こんな本ばかり書いてて大丈夫ですか??