日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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『怪獣使いと少年』

MXTVで『帰ってきたウルトラマン』放映中。
今日は、小さい頃のトラウマ「怪獣使いと少年」を放映。
帰ってきたウルトラマン当時小学生だった私は、この話を見てかなり暗い気分になったのを覚えています。
知らない人のために以下あらすじ。
廃墟に住み穴を掘り続ける少年。地域の人たちは彼のことを"宇宙人"といって蔑み遠ざける。中学生や小学生はあからさまにいじめを繰り返す。少年が夕餉の支度、といっても廃材を燃やしどこからか拾ってきた鍋でお粥を炊いてる。中学生がやってきて、鍋をひっくり返す、その上シェパード犬を連れてきて少年にけしかける。
MATの郷隊員は街の人々のうわさを検証する為に少年に近づくが、少年は心を閉ざしたまま、黙々と穴を掘り続ける。
ある時暴徒と化した街の人々(警官すら混じっている)は少年を排除しようと手に手に武器を持って廃墟に押し寄せる。「宇宙人を殺せ!」
廃墟から老人が出てくる。「その子は宇宙人ではない。宇宙人は私だ。その子を離せ」
居合わせた警官は老人に向けて発砲する。何度も。
老人は息絶える。
と同時に怪獣が現れ街を破壊する。老人は数年前に地球環境を調査する為にやってきた宇宙人で、そこに現れた怪獣を超能力で封じ込めていた。老人が死んで封印が解かれて怪獣が出現したのだ。人々は口を揃えて今度は、
「MATは何をやっている!怪獣を倒すのがおまえたちの仕事だろ!」と。
なんて勝手な人間。
しかし郷隊員はウルトラマンに変身し怪獣を倒す。
少年は依然として河原で穴を掘り続ける。
河原には老人が残した宇宙船が埋まっているから。


怪獣と戦うウルトラマンを応援できない唯一の回といってもいい。スペシウム光線で怪獣をやっつけても爽快感皆無。
人間の汚さ、醜さをこれでもかと見せつけられる。
こんなシーンがある。
少年が久しぶりに街に出てきた。食べるものがないので、パンを買いに来たのだ。パン屋の主人は、
「他の店に行ってくれ。変なうわさが立てられたら困る」と。
少年はとぼとぼと帰る。すると店の娘がパンを1斤かかえて少年に渡す。
少年は「同情なんかいらねーよ」と拒む。
娘は「同情なんかじゃないわ。だってうちはパン屋だもん。はい。120円」
少年は素直に受け取り代金を払う。「有難う」と言葉を添えて。
娘に駆け寄る主人
「まったく、あの子またパンを買いに来るよ」


人間の怖さ。集団になると善悪の判断すらできなくなる。
信じられるのは自己の良心しかない。
小学生の私は幼いながらそんなことを考えた事を思い出しました。