大正9年生まれの女優が、3世代に渡って国民に希望を与え続けて、逝った。10日に亡くなり既に近親者で密葬を済ませているという。
私が記憶しているのは既に老齢に入ってから。しかしその美しさを保ち、亡くなる寸前まで女優であり続けた。
サラリーマンと違って俳優に定年はない。先日亡くなった桜井センリさん、その前に亡くなった大滝秀治さん、みんな80歳以上の高齢でしたが、引退することなく常に第一線で私たちを楽しませ感動させ続けた。皆さん本当に素晴らしい人々だと思う。
人に請われ続けるのは、その人生きる糧になる。仕事って単に生活の為にその対価として時間を切り売りしているのではないと思うけど、特に自分のようなサラリーマンは、本意ではない事でも"生活を守る為に"上司の意見に唯唯諾諾と従う必要がある。
勿論、俳優という仕事が生易しい物ではない事は判る。しかもデビューから50年を越え、60年70年と第一線で活躍するというのは並大抵のことではない。しかし、それでも思うのです。本当に羨ましいと。
何をもって天職というのか正直判らないけど、組織の枠組みの中で納得の出来ないことを続け、定年といわれて自分の意志と関係なく幕引きをされるサラリーマンという人生に天職という言葉は似合わない。私なんぞは、自由に憧れながら明日の収入が見えない自由業に足を踏み入れることの出来ないただの臆病者だ。
偉大な名女優 逝く。
いままでありがとうございました。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。