1976年・牧口雄二監督
当時の東映、岡田社長の鶴の一声で制作された映画。1時間18分で3つの事件を紹介。当時高視聴率だった日本テレビ「ウィークエンダー」の再現ドラマパートをまねて1本に仕上げることを岡田社長から指示され、TVと同じ泉ピン子が紹介するというなんともお手軽な企画映画。
「西本明事件」(西口彰事件)
「風見のぼる事件」(克美しげる事件)
「久保清一事件」(大久保清連続殺人事件)
と、仮名にしていますが、当時の人ならみんな知ってる有名な殺人事件。2番目の「克美しげる事件」はもともと構成になかったのに、撮影2日前に事件が発覚しこれまた岡田社長のツルの一声で無理やり突っ込んだという、なんというかおおらかな時代です。克美しげるは「エイトマン」の主題歌を歌っていました。
最初の事件の西口が室田日出男、3番目の大久保清役は川谷拓三が演じており、いかがわしいことこの上ない。
76年といえば、「犬神家の一族」が公開された年。2、3本公開のプログラムピクチャから1本公開の大作映画が主流になっていく過渡期の映画。こういう映画もあったのだと、1回観れば十分かな…。