※ネタバレありです。
午前中は審査に向けて着物5人立で練習。一手皆中が出ない…。甲矢でいいところに入ってるのに乙矢を掃いてしまう。昨日からそんな感じ。大丈夫か?大丈夫じゃないよなぁ。
家に帰り昼食後カミさん「『天気の子』観てないんだよなぁ、終わっちゃうから観に行こう」ってことで、私も付き合うことに。私は2回目ですけど、再見したかったのと、本当は学科の勉強をする予定でしたが射技のひどさが気になって集中できそうもなかったので…。
「君の名は。」は勿論よかったのですが、「天気の子」はなかなかいいです。
7月に観た時は梅雨明けすぐ位で、天気の子のシチュエーションが凄く合っていてたのですが、今回は、台風19号、21号の豪雨水害の後。これまた、すごくシンクロしていました。
「曇ってたらどうして天気悪いって言うんですかね。良いも悪いも曇りは曇りですよね。私は曇った空の方が好きです。」
ドラマ「カルテット」の言葉です。
晴れていると天気がいい、曇ってたり雨降ったりしてると天気が悪いって一般的には言います。勿論、晴れていれば洗濯物も干せるし、傘とか雨具とか持って外出しなくてもよい。でもずーっと晴れていたら、ダムの水は干上がるし、稲も育たない。
かといって雨が降り続いたり、今回みたいに短時間でたくさんの雨が降れば、それはそれで問題。
そもそも日本の平野は、川が運んできた土砂が積もってできた土地だったり、埋め立て地だったりしますから、水には基本的に弱い。なのにそういうことをすっかり忘れて、地下駐車場やら地下鉄やら地下街やら地下開発に余念がない。
台風の被害で床上浸水となった武蔵小杉は多摩川がよく氾濫する地域でした。なのに十分な対策をしておらず、都心に出るのに便利というだけで高層マンションが立ち並ぶ地域となりました。
地震や風水害は日本に住んでいると当たり前のようにあり、でもそういった備えを現代はしなくなっています。
うちの実家の方でも、古い家は家の周りに暴風林を設けている農家の家は結構あります。それは恐らく、強い風から家を守る為の知恵だったに違いありません。
雨乞いをしたり晴乞いをする為に加持祈祷(神頼み)をするというのも、知恵の一つで、もしかしたら昔は”効き目”があったのかも。
その物語を現代に蘇らせて、Boy Meets Girl の物語に昇華した「天気の子」は、日本的といえば日本的だし、意外とすんなりと受け入れてしまいました。
世界中を敵に回しても一人の人を愛する。
現実的ではないかもしれないけど、物語的にはありです。穂高君が再会した陽菜さんに「僕たちはきっと大丈夫だ」といい、物語は終わります。
これは、「秒速5センチメートル」の第1章桜花抄のラストで「貴樹くんはきっとこれからも大丈夫だよ。」といったことに対する言葉でないかと思います。「大丈夫」という言葉が、「一人でも大丈夫」という言葉から、「2人でいれば大丈夫」と変化していて、新海監督の心境の変化なのかもしれません。