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映画「七瀬ふたたび」を観る

hee2010-10-10

「七瀬ふたたび」と言えば、やはりNHK少年ドラマシリーズ版が白眉であり、衝撃でした。多岐川由美の美しさは、七瀬の哀しい運命を表現するのに最適。
以降「七瀬ふたたび」はこれまで4回TVドラマ化されており、最近では2年前にNHKでドラマ化していますね。映画化は今回初めて。
小中和哉監督、伊藤和典脚本とヲタク心が分かってる2人なので、間違いはないと思っていましたが、2時間に納めるのは難しいこの物語をどう表現したのかが気になっていましたので必見と思い、やはり、少年ドラマシリーズ好きなカミさんを誘って行ってきました。
最初は渋谷にいこうと思っていたのですが、カミさんの希望で川崎チネチッタに。私、初チネチッタでした。なんかディズニーランドっぽい街並み。
で、映画の方ですが、これはこれで”あり”だと思います。TVシリーズであれば時間もあるのでもう少し七瀬他登場人物の内面を掘り下げる事が出来ますが、2時間ではこれが限界でしょう。既に、七瀬が”敵”に狙われていて、過去についてはフラッシュバック的手法で表現されているので、原作を知らないとちょっとわかりにくいかもしれません。芦名星のミステリアスな美しさは七瀬役にぴったりだし、未来予知の出来る田中圭の岩淵恒夫(今回の映画では了)もヘタれな感じが良い。それに何と言ってもヘンリーが、白戸家のお兄ちゃん(ダンテ・カーヴァー)は適役です。やっぱ、ヘンリーはカタコトで「ナナセサン、ワタシハアナタノスウハイシャデス」って言わないとね。
時間遡行のできる漁藤子(佐藤江梨子)は悩みます。自分は都合の悪いことが起きると過去に戻って”やり直し”ができる。でも私がいなくなった後の世界もそのまま継続しているとしたら、残された世界はどうなるんだろう。私は単に逃げているだけじゃないか、と。逃げずに現実に立ち向かわないといけない。しかし、そう考えると自分の能力は、何の役にも立たない。。。
今回の「七瀬ふたたび」はこの疑問に一つの答えを出しています。原作や、過去のTVドラマを観ている人は知っていると思いますが、この話は悲劇で終わります。原作をTEXTとしている以上これは代えられないのですが、小中監督はもうひとつの考え方を与えてくれています。そしてタイトルが生きてくるという趣向。
それは観てのお楽しみって事で。
ショコタンが映画の始まる前に七瀬の子ども時代、初めて心を読んだ時の事をショートムービーとして初監督していますが、これも良。七瀬のお母さん役で多岐川由美が出ているのもご愛嬌です。
公式ページ↓
http://www.7se-themovie.jp/