2007年12月。細川敦著・ソフトバンク新書
2007年だから、DSひとり勝ちの頃書かれているので、今読むと、ここまでDSにとって楽観的な未来じゃなかったなと思う。可能性としてのDSは、確かにパーソナルPDAとして活用出来るけど、所詮はゲームとしての認識の方が強かったということか。それに、今現在パーソナルPDAのポジションはDSではなくてスマートフォンになっています。確かにここまでスマートフォンが早くかつ爆発的な広がりを見せるとは、4年前には予測できなかったですね。でもiPhoneの発売が、この本の書かれた翌年の6月。わずか半年先の未来も読めずにこういった本が書かれてしまうのはプロとしてはちょっとお粗末な感じ?
ゲーム業界関係の本は結構好きで読んでいます。大体その時一番売れているゲーム機を持ちあげるかこきおろすかのどちらかで、巻末にある"未来予測"は外れていることが多い。結局この業界も一寸先は闇。これからどんなソフトがヒットするかは誰にもわからないし、今の3社以外にもハードメーカーが出てくるかもしれない。でも任天堂が無くなる事はないのではないかと思うのです。SONYもMicrosoftもゲーム以外の商品があり、最悪撤退も充分ありえる。任天堂はゲームオンリーだから新たな事業がなければさすがに撤退はないでしょう。ある意味経営資源を特化できるし、常に背水の陣で臨んでいる。任天堂は、バーチャルボーイで迷走したり、プレステ、プレステ2の頃はSONYの後塵に拝していました。私的には、nintendo64もgamecubeもいいハードだと思うんですけどね。ファミコン以降常にトップ独走ではなかったこの四半世紀のゲームの歴史の中で、任天堂は多くのものを学んでいます。任天堂のやることに間違いはないとは思いませんが、常にユーザーフレンドリーを感じることは多いです。
さてDSの後継機種nintendo3DS。2万5千円から1万5千円に1万も下げ、ここのところ、ゼルダにマリオ、果てはPSPのキラーソフト「モンスターハンター」の続編まで発売されてかなり有利に動いています。17日発売のSONY・PSvitaの追撃はどこまで3DSに迫れるのか。ゲーム業界眼が離せません。
- 作者: 細川敦
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2007/12/15
- メディア: 新書
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