日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

思ったこと、思っていること。読んだ本、観た映画、TV。聴いた音楽…。会社でのこと、家族のこと、自分のこと。日々のうつろいを定着させています。はてなダイアリー開始は2003年、2006年4月から毎日更新継続中。2017年6月8日「はてなblog」アカウント取得、2019年1月「はてなダイアリー」から正式移行しました。アクセスカウンター2019年01月26日まではpv(2310365)です。

こどもが消えた街

今週のお題「私のふるさと」
今週のはてなのお題に偶然合致した話題です。
 高齢の両親は、実家で2人暮らし。あそこが痛い、ここが痛いと言いつつ、まぁ健康でいていただけているのは有難いです。子供たちは塾やバイトで忙しく、カミさんもお盆休みがない為、様子見がてら一人で日帰り帰省。飛行機とか新幹線を使っても半日かかるようだと大変ですが、普通電車で2時間ちょっとと近いのはこういう時便利です。
 最寄りの駅に着き、家まで10分位歩いてみる。着いたのが12時頃だったとはいえ、あまりにも人がいない。駅前の公園にも子どもがいない。私たちの頃は、公園には常に子どもが溢れかえっていました。公園前にあった駄菓子と文房具を売る店で、少ないお小遣いで、アイスや駄菓子やつまらないおもちゃを買ったりしましたが、その店も既に取り壊され更地になっている。2件あったスーパーも1軒に。良く行っていた小さな本屋も10年以上前に無くなっている。建物がいくつか新しくなっているけど、基本的には、私が過ごしていた30年前から殆ど変わっていない街並み。
 小学校の校庭にもプールにも子どもたちがいない。子どもはどこにいるんだ??
 確かに昔に比べると、熱中症に気をつけろとか、日中外に出ていると危険だとか言われているけど、それにしてもこのゴーストタウンぶりはどうだ。すれ違う人も殆どいない。道行く車を運転するのは高齢の人ばかり。古い賃貸家屋は、取り壊しを待つかのように夏草が生い茂った庭…。


 政府が既存住宅流通を促進しようと様々な対策を打ってきていて、それに踊らされるようにリフォーム業界、住宅業界がその政策に乗ろうと躍起になっている。でもどうしても自分が気持ち的に是とできないのは、そういった地方の現状をみているからです。
 たかが新宿から1時間離れただけで、人が減り、余った家がそこかしこにある。家は70年代後半から80年代に建てられたものが殆ど。古い建築基準法で建てられた家も多い。それ以上に、土地代なんてたかが知れてるから、1500万もあればそこそこ普通の新築一戸建てが建つのに、わざわざ古い家をリフォームして住むだろうか。
 中古住宅が流通するのは、都心に出るのに30分以内、駅前もそこそこ栄えていて学校や病院などの公共施設も便利な所にあるという、日本の中でもほんの一部の地域だけでしか通用しない事に何故気がつかないのか不思議でたまらない。


 人が減るから新築はこれ以上伸びないと言われ続け、確かに新築の落ち込みは想定通りになり、それをカバーするかのようにリフォーム需要は大幅に伸びた。しかしこれから新しく家を購入する人が、新築をしないで、既存の、前の家人の想い出の沁み付いた家を購入し、リフォームして住むだろうか。100年前の古民家であれば、しっかりした柱や梁でリフォームに耐える骨格をもっていると思うけど、高度経済成長期以降に作られた家は、安い材料で大量に作られたもの。家の形はしているけど再利用できるような代物じゃない。という事は、リフォームなどせずに、それら古い物件をつぶし新築をするんじゃないかというのが私の考えです。
 人が生きている以上、食う寝るところに住むところは必要だから、住宅関連産業が不要になることはないと思う。だから住宅着工戸数の減少は今後鈍化していき一定数推移すると思われます。その一方で、より快適に暮らしたいというニーズは、修理修繕も含め、持家の人は多かれ少なかれ持つので、そういったお客様の心を如何に捕まえるかが、今後10年の鍵だと思います。


 子どもが消えた街に未来はない。既存住宅流通は思った以上に進まない。短い時間ですが、実家に帰ってその街並みを見、改めて思いました。。