天皇、皇后両陛下が歴代天皇に受け継がれる「三種の神器」の剣と璽(勾玉)を持って、東京駅から新幹線の臨時専用列車で式年遷宮があった伊勢神宮に向かったというニュースが出てました。剣と璽が皇居外に持ち出されたのは前回の式年遷宮後の両陛下の参拝以来、20年ぶりだそう。
「三種の神器」っていうのは、
・八咫鏡(やたのかがみ)…天照大神が岩戸隠れした時、どんちゃん騒ぎをしている外の様子を見ようと岩戸を細く開けた時、この鏡で天照大神自身を映し興味を持たせて外に引き出した。
・八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)…同じく岩戸隠れの時に、鏡と一緒にフトタマノミコトが持ってたもの。
・天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ、草薙剣(くさなぎのつるぎ)ともいう)…スサノヲノミコトがヤマタノオロチを退治した時にその尾から出てきたもの。
のことで、皇室継承の証、王権の象徴(レガリアってやつ)とされるもの。
八咫鏡は伊勢神宮に草薙剣は熱田神宮に、八尺瓊勾玉は皇居吹上御所にあるものが本物とされています。もっとも、草薙剣は、壇ノ浦の戦いで安徳天皇が入水した時に関門海に水没したとされてますが、この三種の神器は、祭祀で持ちだされることもあったので、いくつかの形代(レプリカ)を作ってあったという書もあり、安徳天皇と一緒に沈んだのも形代だったという説があります。
大学時代上代文学専攻で古事記・日本書紀を学び、卒論のタイトルが「異郷神話論」だった私としては、こういう古代日本のロマンが現代にも脈々と息づいているのをYAHOO!ニュースとかで見ると、なんかすごく不思議な感じがします。更にその三種の神器が新幹線で移動するとは、まさかそれぞれのお宝が制作された時こんな時代が来るとは想像もつかなかったに違いありませんww