もしかしたら新しい発見があるかと思って、毎年1回は観てますw 結果、有りませんでしたwwやっぱり駄目ですwww
1977年といえば、「スターウォーズ」が公開された年(日本公開は翌年)。だから公開でいえば、「惑星大戦争」の方が先ですが、東宝の人間が、「アメリカですごく面白いSF映画やってるらしい」という噂を聞きつけて、とりあえずハワイまで観に行き、「これからはSFが来る」と思ったのか、突貫工事で作っちゃった作品。
田中友幸プロデューサーの「「海底軍艦」轟天を宇宙に飛ばす」というアイデアは決して悪くない。しかしいかんせん期間が短過ぎる。B級アクションが得意な福田純を監督に据え、”火薬バカ”(褒め言葉です)の中野昭慶を特技監督委据えた時点で方向性は決まったといってもよい。
まだVFXのない時代、全部特撮でやるのはさすがに厳しい。日本の特撮はミニチュアワークと怪獣ではその威力を発揮しますが、宇宙ものだと更にチープさが目立ってしまいます。
わざわざ松竹から森田健作を借りてきたりして、シリアスな演技をさせればさせるほど失笑を禁じ得ない。。いくら短いお話でも、登場人物の上滑りな演技は、演技者が悪いのではなく、ひとえに脚本と構成による。俳優は悪くない。でも浅野ゆう子は…。まぁビジュアル的にはいいいから許す。なんとステキな脚線美。
この映画、発端となった「スターウォーズ」よりも、1977年8月に大ヒットした「宇宙戦艦ヤマト」をかなり意識して作られています。地下基地からの出発シーン、乗組員は紅一点。更に先端のドリル発射後の姿は、まんま波動砲口をもったヤマト(の劣化版)。もう笑うしかありません。
しかし、しかしです。
「宇宙戦艦ヤマト2199」で、惑星大戦争のオマージュというべきシーンが再構成されてました。轟天に侵入してきた敵が紅一点ジュン(浅野ゆう子)を誘拐拉致するという。「2199」でも森雪が侵入してきたガミラスの特殊部隊に誘拐されてました。
「―ヤマト」をパクった「惑星大戦争」を更にパクり返す。クロスカウンター→ダブルクロスカウンター→トリプルクロスカウンターみたいな感じ??
これを見た後、「スターウォーズ」をみたSFファンは日本特撮に見切りを付けた人も多いはず。その後、小松左京自ら監督した「さよならジュピター」で完全に息の根が止まった日本の宇宙もの映画は、キムタクヤマトが出るまで実に30年近く作られる事はなかった…。
書いてますが、お勧めの映画じゃありません。観なくても一生後悔しません。ただいつも高級なケーキばかり食べてると、たまに駄菓子食べたくなったりするじゃないですか。そういう感じです。こってりハリウッドSFに飽きた人で、駄菓子は駄菓子と割り切って見れる人は是非観て欲しい怪作です。
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