年末に発売されてた「ビブリア古書堂」シリーズも6巻目。第1巻にあった太宰治の「晩年」を巡る物語がこのように発展するとは…。この巻だけ読んでも充分面白いですけど、やはり1巻から読んだ方が良いでしょう。
北鎌倉の古書店「ビブリア古書堂」。店主の栞子さんと店員で、前巻でめでたく栞子さんとおつきあいする事になった五浦くん。ビブリア古書堂は単に古本を扱っているだけでなくて、栞子さんは鋭い洞察力で古本にまつわる問題も解決しちゃいます。本の事なら右に出る者はいない豊富な知識を持っていますが、本を介さないコミュニケーション能力は絶無に近い。そんな彼女と活字恐怖症を徐々に克服しつつある五浦くんとの微笑ましいカップル具合が、たまらなく初々しくてこっちが赤面してしまいます。
しかし今回は主人公の2人(と栞子さんの妹、文香ちゃん)以外はみんな怪しいキャラクターばかりで参った。一応ミステリー仕立てですので、結末は言いませんが、たかが本ごときで犯罪もしくは犯罪まがいのことをするっていうのはどうもよろしくありません。古書の世界に限らず、思いつめたオタクというのは恐ろしい。。
あとがきで、著者の三上延さん自らあと1,2巻で完結と言ってます。この主人公2人には是非ハッピーエンドを迎えさせてあげて欲しいものです。次巻待ち遠しい作品の一つです。
お勧め!

ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)
- 作者: 三上延
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2014/12/25
- メディア: 文庫
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