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「浮気で産みたい女たち―新展開!浮気人類進化論 」

浮気で産みたい女たち―新展開!浮気人類進化論 (文春文庫)
竹内久美子著・文春文庫
 今月は休日出勤が多い為振休を取り実家にいってちょっとお仕事。往復の長い車中は読書タイム。

なんとも扇情的なタイトルですけど、いたって真面目な本。著者の竹内さんは動物行動学専攻の研究者。「浮気で産みたい」というよりも、優秀な遺伝子を選択する行為が"浮気(EPC)"という行為に表れるということ?
 動物の世界において、浮気(ペア外交尾/EPC=Extra-Pair-Copulation)は、優秀な遺伝子を残す自然な行為。ペア交尾(IPC=In-Pair-Copulation)は、縄張りが厳格なビーバーやピグミーマーモセット、テナガザル程度で、縄張りが厳格なので、取った取られたの争いが起きない。EPCは、卵の授精を巡る複数の精子同士の戦い(精子競争=スパーム・コンペティション)が、体内のみならず、行動に表れているもの。選択するのは専ら女(雌)である点は興味深い。それも単位好悪の判断ではなく、種の保存として、いかに優秀な遺伝子を残すかということを本能的に取捨選択をしているのが女性。ここら辺はリチャード・ドーキンスの有名な著作「利己的な遺伝子」で言われていることと同じですが、動物行動学の観点で、鳥類、哺乳類の行動からその裏付けを行っています。モテモテのオス孔雀の基準は広げた尾羽の目玉模様の数だとか。
 
 更に男女の産み分けについても、人間の男性がXY遺伝子を持ち、女性がXX遺伝子を持っているは周知のことで、男性の精子が男女産み分けの肝であることは間違いないことではありますが、男性は常に放出するだけで、XYの選別(男女の産み分け権)は、女性が様々な要因によってどちらかが生き残る環境を作ることで男女が決まるという。
 女性は男性の指に惹かれるといいますが、それも理由があって、体内に寄生生物がいる場合、末端にまで栄養が行き渡らない為、成長が鈍い。つまり指が長い=手足先まで栄養が行き渡っている=寄生生物を寄せ付けない優秀な遺伝子ということになるそう。ほんとか?
 暴力夫と懐妊の話題や、極限状況における排卵周期を無視した懐妊など、女性の神秘と言わざるを得ない。

 カミさんが「世界中の女性が結託して『50年間子どもを産まない宣言』をすると人類は滅びる」と常々言っておりますが、まさしくその通り。世界を作っているのは常に女性なんですねぇ。

 巻末の解説が石田純一というのも笑えるポイント。内容はいたって真面目ですけどw

 果たして私は女性に選ばれる魅力的で強い男性になってるか、それとも寝取られ托卵される弱い男性か…w。さてどっちでしょう。。うぅむ(^^;)。