夢枕獏著・文春文庫
1988年の「陰陽師」(第1巻)から2003年の「-太極ノ巻」までは読んでいたのですが、以来読んでいません。
第1巻からは32年、いまだに新作が発表されています。
この本は2012年に文春MOOKシリーズの1つとして発売されていたものの文庫化。MOOKが文庫化されるのって珍しいです。
内容は、「陰陽師」の作品、登場人物解説、陰陽師にまつわる人々のインタビューや対談などで構成されています。読んだことのない人用のガイドというよりも、「陰陽師」好きがより好きになるための本といって良い。
この本、2016年7月に新刊で買ったものの積読状態だったものをやっと読んで、シリーズ読むのを再開するかなと思ったんですが、そこまでの気持ちにはなりませんでした。結局、このお話しって”寅さん”なんですよね。安倍晴明と源博雅のもとに不思議な話が舞い込んできて解決する。勿論オンでいて面白いし引き込まれるけど大きく括ると大体おんなじ話。恐らくこのお話しは完結はしない。完結する話ではない。基本短編(長編は「生成り姫」「瀧夜叉姫」の2作のみ)なのでどれから読んでも大丈夫。岡野玲子による漫画(全13巻)もありますので、読んだことのない人にはお勧めです。
- 作者:獏, 夢枕
- 発売日: 2016/06/10
- メディア: 文庫