2010年「悩ましき人々の群れ・新AV時代」を改題して11年を経て文庫化。文庫化にあたり”エピローグ”として2021年現在の様子を追記されてます。
「新AV時代」タイトルですので、その前に「AV時代 村西とおるとその時代」というノンフィクションがあります(幻冬舎アウトロー文庫)。
これらを再構成したのが2016年刊行の「全裸監督 村西とおる伝」で、昨年netflixでドラマ化され大ヒットしました。今シーズン2を作ってるとのこと。(「全裸監督」も今月新潮文庫化されています)。
大学を卒業して、フリーライターになった本橋さんは、のちにAVの帝王村西とおるとなる人物に逢い、AVの世界で文章を書くようになる。実際に体験し出会った人々について書いているので、生々しい。
AVが市場に出てきてレンタルビデオ店がどんどん出来始めたのと、自分の性に目覚める頃がドンピシャでした(^^;)。でも、親と住んでいたので、借りてみることができたのは一人暮らしするようになってから。そんな時代の空気を毎回楽しく読ませてただいています。
この本は、そんな時代を生きてきた7人(村西とおる、テリー伊藤、岩尾悟志、日比野正明、代々木忠、佐藤太治、加藤がなり)を章建てで取り上げています。
いやぁ怪しい々々。本書の中身を読むと、初刊の「悩ましき人々の群れ」というタイトルの方がふさわしい。
ブルーフィルムからピンク映画、ビデオ、DVD、配信とメディアは変われど、人が生きている限りエロネタは尽きまじ。
エロ本ではないので、エッチな描写はありません。挿絵、写真もないので表紙さえ隠せば電車の中でも読めます♪
同世代の男性にはお勧めです。