ヴァイオレット・エヴァーガーデンシリーズ第4巻にして完結編。
ギルベルトから「愛している」と言われても「愛ってなんですか?」と答えていたバイオレットは、自分の言葉で愛を告げるまでに成長する。
それは、ギルベルトに与えられた愛だけでなくホッジンズ社長やCH郵便社のメンバーや、沢山の依頼人から与えられた愛がヴァイオレットを成長させた。
それは取りも直さずヴァイオレットそのものが、真摯に”愛とはなにか”を自問自答し続けて、愛を体現していったからに他ならない。そうしてヴァイオレットは当代一の自動手記人形となる。
この手のラノベは、決着を付けずにダラダラと物語が続くことが多いけど、潔く全4巻で完結している点はとても好印象です。とはいえ、CH郵便社のメンバーのその後や、ヴァイオレットを語り部としたクライアントの物語など、書こうと思えばいくらでも書けそう。でも、ギルベルトとヴァイオレットの物語は一旦ここできれいにまとまっています。
長いこと生きているけど、私だって「愛とはなにか」と問われても即答はできません。
漫画や小説や映画やドラマなど、沢山の物語に触れる事は、この「愛とななにか」という答えを探しているのかもしれません。そういう意味では、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」シリーズは、最も直接的な物語かもしれません。
アニメだけ観て小説読んでいない人は、是非読んでほしい。
かくいう私、アニメ全部見ていないんで、これから観ないと。。