1978年・岡本喜八監督
映画監督・岡本喜八 生誕100周年記念プロジェクト」in川崎市アートセンターとして毎月特集上映していた最終回。12月は「ブルークリスマス」ってことで行ってきました。」
ビデオ、DVDではかなりの回数観ていますが、スクリーンで観るのは初めて。
中2の時、近くの映画館の近日上映のガラスケースの中にスチールが飾ってあって観たいな―と思ってたけど、年明け1979年には終わってしまっていて「あの映画はどんな映画だったんだろう?」と思うこと10年以上。レンタルビデオで初めて観て衝撃を受けて、その後DVDを買って以降ほぼ毎年クリスマスの時期になると観ていました。サントラもCDになった時に購入済。
しかし。
これは、「クリスマス」とついているからと言って、クリスマスには観てはいけない映画です。アンハッピーエンドで、観終わると「どよーーーん」とします。
毎年観ている私も「観なきゃよかった…」と、毎回思います。ウキウキした気持ちが一気に落ち込みます。
国際科学者会議で突然、UFOの実在を訴えた兵藤博士(岡田英次)が直後に失踪、博士の行方を追うよう上司に指示された国営放送JBCの報道部員、南一矢(仲代達矢)は、世界各地に青い血を持つ人間が急増している事実を突き止める。彼らはUFOと遭遇したことによって血が青に変色した。
国防庁特殊部隊員の沖(勝野洋)は、国防庁近くの床屋の店員西田冴子(竹下景子)に一目惚れして、同僚の原田(沖雅也)の助けを借りてやっと名前を聞き出す。
その後、沖はUFO目撃が相次ぐ北海道に突然派遣される。
各国の政府はUFOの存在を認識して極秘に調べており、青い血になった人々は性格が穏やかになるなどの良い影響を受けていた。
政府は血液点検制度を強引に立法化して青い血の国民は患者として隔離されることになる。しかし隔離とは名ばかりで、行き先は強制収容所だった上、異星人だと疑われた彼らには残酷な生体解剖やロボトミー手術が施された。
南は、兵頭博士の取材を強引に中止させられて、パリ支局に異動を命ぜられる。パリで兵藤博士と再開するがロボトミー手術によって廃人にされていた。
沖は冴子と恋仲になるが、彼女は青い血の持ち主だった。悩みながらもお互いに結婚を望む中、クリスマス・イブの夜に沖は青い血の人々を一掃する極秘作戦への出動を命じられる。そして沖の射殺担当は冴子。クリスマスの準備をして待つ紗栄子に沖は銃口を向ける。待っていた恋人に惨殺される冴子。そして沖は仲間に銃を向けるが…。
あー、書いていても鬱になる展開。
なにもクリスマスに観なくても…と思いつつ、ほぼ毎年観てしまうのです。
竹下景子は可憐だし、八千草薫(兵頭博士の奥さん)もキレイ。あとは男ばかりで、男くさい映画w
今回の上映後のゲストトークは、富山省吾さん。東宝の元プロデューサーで、ゴジラVSビオランテからFINAL WARSまでゴジラ映画を制作、その後2004年に東宝映画第4代取締役社長、2018年から日本映画大学理事長をされています。「ブルークリスマス」には入社後宣伝を担当されたそう。
お話しの中で、ポスターのシルエットの沖は、今年4月に亡くなられた振付師で、当時ダンサーだった真島茂樹さんだとのこと。
何はともあれ、「ブルークリスマス」スクリーンでみれてよかった。
バッドエンディングに耐えられる心理状態の時に是非。
(予告編)
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