日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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「東京島」桐野夏生 を読む。

アナタハン島事件(アナタハンの女王事件)というのが昭和20年頃あった。マリワナ諸島のアナタハン島で、1人の女性と32人の漂流男性が5年にわたり暮らした。移動手段のないまま月日は流れ5年後やっと島から出られたときには10人の男たちが死亡していた…。
この実話をモチーフにした作品。時は現代?、46歳の女性が夫とクルーザーで世界一周の最中に難破し、無人島に流れ着く。そこに23人のフリーター、亡命中国人が流れ着き、いつしか「東京島」と呼ぶようになる。
女性一人に男性30人以上。最初の夫は、崖から落ちて死亡、次の夫も同様に…。女性を取り巻く男たちが次々に死んでいく。女性は、自分の体を武器に女王として君臨する。助けは来るのか。無人島でのサバイバル生活、その先に待つものは…。
結構期待した割には、いまいちでした。連作短編なんで、一部時系列が交差するところがあり、これが作者の意図とすれば意味がわからず理解に苦しむ。性的なシーンはそれほどないので、電車の中でも恥ずかしくなりません。
これ第44回谷崎潤一郎賞受賞作で、解説を読んでもべた褒めなんだけど、アナタハン島事件をモチーフにするならもう少し違う描き方があったんじゃないかと思うのです。
モチーフ的にはお勧めなので、wikiで「アナタハンの女王事件」←クリック! をチェック後読むと面白いかも。

東京島 (新潮文庫)

東京島 (新潮文庫)