「仮面ライダー本郷猛は改造人間である。彼を改造したショッカーは、世界征服をたくらむ悪の秘密結社である。仮面ライダーは人間の自由の為にショッカーと戦うのだ。」
ご存じ、仮面ライダーオープニングナレーションですね。昔から思っていたんですよ、ダムに毒入れたり、幼稚園バス狙ったりしても世界征服への道のりは遠いだろうなぁと。世界征服とか言ってる割りには、脱走した仮面ライダーをやっつけるために、いろいろな人を誘拐しようとして逆に返り打ちにあったり、なんか銀行強盗みたいなことしたり、本気で世界征服やるきがあるんだろーかと。それに、大変だと思うんですよ、改造人間作るのって。左目右腕両足だけでも600万ドル(笑)かかるんですから全身サイボーグ作ってたら一体いくらかかるんだ?しかも毎週々々…。見た目普通に作ればいいのに、わざわざ怪物状に仕上げる美的センスもどーも…。
そういった疑問に答えてくれたのが本書。そーです、世界征服って言うのは目的じゃなくて、征服後の理想があってするもの。大学に入るのが目的、就職するのが目的になっちゃう若者のよう。
更に、世界征服をしたからと言って人民を奴隷のようにこき使っていたら、消耗するだけです。新たな人材を確保するためには、ちゃんとした生活をさせて子供を育てないとせっかく征服した世界は滅んでしまう。さらに人民には教育を施さないと新しい発明など出来ないだろうし、食べさせないと死んじゃうので、農業の生産性も向上させないといけない。
征服をしたところで自分だけよければ…ってっ世界なんてできない。。
だから、最近のアニメの敵って、「エヴァンゲリオン」にしても「トップをねらえ」にしても得体のしれない敵なんだなぁ。両方ともガイナックスだけど。「マクロスF」の敵もよくわかんないか。。
世界征服、出来るかもしれないけどしても意味ないってことです。

- 作者: 岡田斗司夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/06/01
- メディア: 新書
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