日々雑感っ(気概だけ…)on Hatena Blog

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大島優子を支持します。

大島優子、“涙の途中退場”を謝罪しつつもキッパリ 「でも、私はあの映画が嫌いです」■アイドルグループ・AKB48大島優子が、18日に行われた映画「悪の教典」の「AKB48特別上映会」を途中退場した件で、「取り乱してしまいました…ごめんなさい」自身の公式ブログで謝罪している。■同映画は貴志祐介のベストセラー小説を伊藤英明主演で三池崇史監督が映画化したバイオレンスホラー作品。18日に都内で行われた上映イベントに、大島はAKB48のほかのメンバーら数名とともに出席したが、教師が生徒全員を殺すという残忍な内容が描かれていることから「R-15」指定を受けているこの話題作にひどくショックを受けたらしく、上映後に涙を浮かべて退場。映画のショッキングな内容に「私はこの映画が嫌いです」といった感想を述べたことが複数メディアに報じられていた。■大島はこの件について、19日にブログを更新し、「ニュースにもなったりと、お騒がせしました。伊藤英明さん、三池監督、関係者のみなさん、ご心配かけました」と謝罪。「あまりにスクリーンの中に感情移入してしまい、取り乱してしまいました…ごめんなさい」と、途中退場した理由を明かすとともに再度謝罪の言葉をつづったが、映画については「でも、私はあの映画が嫌いです。すいません」と、変わらぬ感想をつづっている。(RBB TODAY 11月19日(月)12時17分配信)


 基本大島優子が好きというバッファもかかっていますが、大島優子のこの行動、全面的に支持します。観ていない映画の悪口を言うつもりは有りませんが、予告編やTVでの紹介を観る限り、何のためにつくられたか判らない。「バトルロワイヤル」は、生徒同士が殺し合う、これも凄惨な場面の連続でしたが、サイコパスによる一方的な殺人よりも、よっぽど意味のある殺し合いでした。こういう事をしてはいけないというメッセージもあった。しかし「悪の教典」は、いったい何。

 映画が悪人を描いてはいけないとは思わない。ピカレスクロマンだって結構好きな部類です。アメリカンニューシネマの「明日に向かって撃て」「俺たちに明日はない」なんてのも悪人が主人公だけど全然いい映画。同じサイコパスを描いたヒッチコックの「サイコ」も、ノーマンベイツの哀しさがちゃんと描かれている。人が死んでも良いのです。サイコパスによる殺人でも良いのです。でも単に人を殺すだけの映画は何を訴えたいんだろう。全ての人の死に意味があるというのは幻想かもしれない。一発の原爆で何十万人という人がなくなったヒロシマナガサキ終戦間際の東京大空襲、最近でも阪神淡路大震災に、昨年の東日本大震災津波によるたくさんの死者。単にひとまとまりとしての死者としての認識ではその数の多さばかり目を引くけど、約何万人ではなく、その一人ひとりの知り合いにとっては、一つの死には一つの人生があり意味のあるものでないといけない。たかが2時間の映画で、名前のある人が次々と意味なく殺されていく映画は、不快以外の何物でもない。
 
 人の死なんて意味がない、なんて、いや、それはもしかしたら現実かもしれない。交通事故や天災で突然無慈悲に奪われる命なんて日常茶飯事だし、いつ自分の身に降りかかるかも知れない。でもわざわざそれを映画で観たくない。
 こうして話題する事すら、映画に資する事になるかも知れない。でもこういう「殺人者がかっこいい」と思わせるような映画は作っちゃいけないと思う。

 フィクションだからこそ夢や希望を捨ててはいけない。
 だから「それでも私はあの映画が嫌い」と言った大島優子は正しい。