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「不祥事」を読む。

新装版 不祥事 (講談社文庫)
 池井戸潤 著 /講談社文庫

 日テレ水曜22時のドラマ「花咲舞が黙ってない!」の放送に合わせ、新装版が発売されていたので、同じく原作となっている「銀行総務特命」とともに購入。
 主人公花咲舞は、元々支店の優秀な窓口担当(テラー)だったけど、問題を起こした支店に行き指導をする"臨店"セクションに配属される。本部所属とはいえ、支店は稼ぎ頭の最前線なわけで、大体の場合、支店の業務を妨げ調査をする臨店は嫌われものだったりする。しかも支店長は銀行の中でもエリートで、それにもの申すなんてなかなかできることではない。更に銀行独特の上下関係も舞の調査の妨げになる。
 結果的には、組織の腐敗が問題の原因で業績至上主義の支店長とその腰巾着が、部下の人権すら無視し姑息な手段で問題を隠蔽しようとしたりするのを、舞が発見し白日のもとに晒す。
要は勧善懲悪、時代劇の焼き直しなので、爽快痛快、しかも分かりやすい。


 原作は、8話からなる短編で、それを上手く組み合わせてドラマの1話を作っている。また、原作では、チクっと差して、相手が"折れる"ところで幕は閉じますが、更にその先まで描いて爽快感をいや増しているTV版は、小説という能動的読者とは異なる受け手を意識しての事? 小説版の読者にゆだねるのも良いし、面即したり、出向させられたりする最後まで描かれるのもよい。


 この前作「銀行総務特命」も少し読み始めていますが、まだTV化されていない内容なので、これがどうTVの脚本に組み入れられるかちょっと楽しみ。


 原作とともにTV版も目が離せません。
 花咲舞役の杏ちゃんもハマり役。